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『ガンダムデイズ』で読む80年代ガンプラ史(1)

『ガンダムデイズ』(小田 雅弘)

  2018年に出版された書籍です。

小田雅弘?

 90年代以降は、ほぼ、表舞台から姿を消した方ですので、今となっては、かなり濃いガンプラファンしか知らないかも知れません。ただ、1880年代の模型界においては、間違いなくヒーロー。そして、小田雅弘さんが「ガンダム」というコンテンツに与えた影響は、今も広範囲に残っています。

 当時、大学生であった小田さんが、プロフェッショナルと交わり、果たした役割は、まるでホビー系漫画・アニメまんまですよ。そんな熱い時代を描いたのが、この本なのです!

 まずは「ガンダム」についておさらい

 2020年現在、アニメであれ、プラモであれ、「ガンダム」を大人が趣味としてもおかしくない状況ありますが、アニメ放送当時の1979年は、勿論、そんな事はありません。(←とか偉そうに言ってますが、僕自身はリアルタイムには観ておらず、再放送からのガンプラ世代ではありますが。)

 ガンダムといえど、あくまで、児童向アニメの範疇にありました。

 まあ、アニメはほぼ全て児童向な時代だったんですけどねw

 ただ、『宇宙戦艦ヤマト』(1974~)や『銀河鉄道999』(1978~)、長浜ロマンロボシリーズと称させる『超電磁ロボ コン・バトラーV』(1976~)『超電磁マシーン ボルテスV』(1977~)『闘将ダイモス』(1978~)等々を先駆けとして、SFアニメを嗜むハイティーンや大人が徐々に増えはじめた時代でした。

 個人的な体験ですが、小学生時代の僕は、毎年、近所の女子大の学園祭に遊びに行き、漫画研究会でお邪魔していたのですが、そこで、『ボルテス』等の同人誌を見た記憶があります。ホンの一部とはいえ、女子大学生が、本来子供向けであるロボットアニメに、ドラマ性を見出し、夢中になっていたのです。

 そういう熱をファンが持ち、作り手も自覚していた時代に、富野由悠季監督をはじめとする製作者達が「子供だまし」でない映像作品を目指した『機動戦士ガンダム』は、児童番組の枠を超えて評価を得ます。本編TVアニメは打ち切りながらも、多くのファンの支持の元、1981年3月・7月・1982年3月には、TVシリーズを再編集した劇場版が上映されるまでに至りました。

 そして、そのムーブメントの中…

1980年7月!ガンプラ第1号「1/144 ガンダム」が発売!

 アニメ放送が終わった後の商品化ですが、ここが契機に、商業的には、本来のメインターゲットであるはずの小学生男子がガンプラ欲しさに走り回るガンプラブームが起きました。(なんという遠回りw)

 そして、この80年代の第一期ガンプラブームにおけるヒーローこそが…

 モデラ―集団『ストリームベース』の小田雅弘さん、高橋昌也さん、川口克己さんの3人なのです!

 という訳で、次回に続きますw

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