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北欧ひとり旅 Day2&3-フィンランド編‐遠い国で考えるあれやこれや

2日目は朝からフィンランドを代表するブランドのIttala&ArabiaのDesign Factoryに向かった。道中トラムの中で老夫婦に「Factoryに行きたいけどどこで降りればいいかしら」と声を掛けられ、「それなら私も行くところだから」と一緒にFactoryに向かった。こういうコミュニケーションがあるのも旅の醍醐味だ。Ittala&Arabiaのショップではセールで格安になったグラスと、ヴィンテージのカップ&ソーサーを購入した。狙っていたものがなかったのが残念だったけど、ヴィンテージ物とは「巡り合わせ」だから仕方ない。

Factoryをあとにし、次の目的地へ!次は土日のみ開催される蚤の市にヴィンテージのアアルトグッズを探しに向かった。You Tubeで見ていた蚤の市では素敵な器やら雑貨やらが並んでいて、見ていたモノたちがあればいいなぁなんて思いながらワクワクで蚤の市に到着。とても賑わっていて端から順にお店を物色。欲しかったものドンピシャのものはなかったけど、廃盤になったヴィンテージのIttalaのキャンドルホルダーをゲット出来て満足!

その後は、Old Market Hallというマーケットに行って念願のサーモンスープを飲んだり、ふらふらと街中を散策。この時点で18時だったのだけど、白夜の北欧の夜は長い。18時で15時くらいの明るさと街のテンション。このままホテルでじっとしているのはもったいないと、予定にはなかったけどシベリウス公園まで行ってみることにした。有名なモニュメントを見て、これまた有名なCafe Regattaでコーヒーを飲んで充実の2日目を締めくくった。

Day3はフィンランドで丸1日を過ごせる最終日。朝一でスオンメリナ島に向かう。15分ほどフェリーに揺られ到着したこの島はかつてロシアから国を守るために作られた要塞で世界遺産に指定されている。とても静かで、木々が美しい島だけど残されている要塞から歴史を感じ色々と考えさせる時間になった。バルト海に向かって設置された大砲と真っ青なバルト海を眺めながら、かつてここで生きていた人が居るのだと、自分が今立っている場所に立ち苦しい思いをしていた人達がいるのだと思うととても複雑な気持ちになった。
海の向こうはバルト三国、ロシアやウクライナがすぐそこにある。そう思うと、この美しい国がこれから先も平和でありますようにと心から願っている自分がいた。最近のマウイ島の山火事もそうだけど、世界では何が起きるか分からないことばかりだと日々感じている。「いつか行きたい」と思い描く場所がその「いつか」の時に今と同じようにあるかは分からない。
だからこそ、今回いつか訪れたいと願っていた国に思い切って行ってよかったと今思う。本当に見たいと思う景色があるのなら、先延ばしにせずに行かなくては!と強く思った。

そんな色々な事を考えさせられたスオンメリナ島散策を午前中で切り上げ、ヘルシンキ市内に戻った。午後はAalto Houseのツアーを予約していたから急いで移動。北欧デザインやインテリアが好きで、巨匠Aaltoの自宅ツアーは今回のフィンランド旅の目的の一つでもあった。Aalto Houseに到着するとすでに何人か待っている人達がいて、当日同時刻のツアーは定員となっていた。自宅はすごく大きいというわけでもなく、普通の一軒家のように見えるが、中に入るとそこはセンス抜群のインテリアで溢れていた。何度もネットで見ていたあのAaltoの家だ!と感動してカメラのシャッターから手が離せなかった。光がたっぷり射し込むリビングは美しく、こんな家に住みたいなぁ、なんて夢を見てしまった。

ひとしきりAalto Houseを堪能した後に向かうは、アカデミア書店。Aaltoが設計した書店としても有名な本屋さんである。この中にかもめ食堂のロケ地としても有名なCafe Aaltoというカフェがあるのだ。ここでブルーベリーパイとコーヒーで少し休憩。Aaltoづくしの1日だ。北欧デザインにどっぷり浸かる幸せな1日だった。

フィンランドにいたのは3日間だけだったけど、2週間くらいは居たのでは?と思える濃い時間で大満足。平均2万歩/日 歩いただけある。
日本から遠い、この北欧の土地に来て自分は何を感じるだろう。と旅に出る前に考えていた。たったの3日だけど、見えたものが大小色々とあった。

・トラムやメトロが発達していてどこでも気軽に移動ができること。時刻表があり、ほぼ時間通りに運行されていること。
➡トラムもメトロもとても綺麗で乗っていて安心感があった。初めての土地で緊張しているはずなのに、なぜか日本で電車に乗っているの近い感覚だった。なるほど、こういう所が日本人の女性ひとり旅で好まれる理由なのかもしれないと思った。

・国民性が日本人に似ている??そう感じたのもメトロの中で発見した標識からだった。パブリックスペースでの相手を思いやるためのマナーについての表示なのだろうけど、日本以外でこんな表示を見ると思わなかったし、なんなら日本より細かく書かれている。

・街のあちらこちらに犬を連れて歩く人達の姿があった。一見普通の事を言っているようだけど、驚いたのはすごく色々な犬種がいること。そして、何よりどこでも犬が一緒に入れること。スーパーでもカフェでもトラムでもどこでも一緒に入れるのだ。私も犬を飼っているから愛犬と一緒に電車に乗ったりカフェに行ったりすることが自然にできる環境が素敵だなぁと羨ましかった。ただ同時に思うのは、とてもよく躾けているんだろうなということ。吠えている犬や粗相をしている犬を見かけなかった。どこにでも一緒に行ける代わりに、飼い主は躾けの責任をしっかりと持たなければならないというのも素敵だなと思った。

フィンランド好きになって、はまってしまう日本人が多いことは自分で現地を訪れてすごく納得できた。それに、なにより4年ぶりに海外に出て、自分の五感を使って新たな土地を知ること、自分のここに行きたい・これを見てみたいといった希望を一つ一つ叶えていくことのワクワクを思い出した。

さぁ、そんな北欧旅も折り返し!次の目的地へ!

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