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介護施設の労働現場①【明るく楽しくブラック労働】

介護業界で20年近く働いていており、
このnoteではひたすらポジティブな発信を続けてきました。

業界にいる方なら重々承知かと思いますが、ポジティブな要因だけではありません。
ポジティブな内容を発信している私自身も数多い闇の側面に触れてきました。

介護の仕事といっても施設や在宅など様々ですが、
今回の記事では、施設介護・・・いわゆる箱物に特化して過酷な労働状況をお話します。

私は管理職、特養介護職、デイサービス介護職、訪問業務、相談業務、施設ケアマネジャー等歴任してきましたが、どの仕事も大変なのはあたりまえです。

しかし施設介護ほど過酷な労働はないですね。

施設介護職の仕事の良いところ

私は他業種の仕事もしていたことがあるのですが、施設介護の仕事をしていて、
「楽だなぁ」
と思ったこともあります。
まず、そこからとりあげていきましょう。

①<個人のノルマや期限がない(少ない)>

一般企業の営業職であれば売上のノルマがあったりしますが、介護業界には個人個人のノルマがありません。

もちろん、管理職、委員会など与えられた役割は存在しますが、それらをうまくこなせなかったとしてもなんとなく許されてしまう業界です。

基本はシフト制の仕事ですから、一人ひとりがとんでもなく重い仕事を任されることは基本的にありません。

基本的に入所する方のお世話をすれば良いんです。

もちろん、身体だけでなく頭も使ってアセスメントやら計画書作成などをしていくわけですが、正直、ハードルが低すぎます。

②<給料の安定性>

介護保険で運営されている施設であれば、給料は安定しています。

多くの介護施設は介護保険によって運営されており、売上によって左右されるデイサービスを除けば箱物(施設介護)は基本的に安泰です。

安泰していれば、住宅ローンの審査にも通りやすくなります。私もマイホームを購入した当時は手取り18万でしたが、普通に審査通ってます。

施設介護職の闇

①<努力しても給料が上がらない>

前項にて、給料は介護保険施設では安定していると書きましたが、反面、介護保険によって大枠が決められてしまっているので、どんなに頑張っても給料は上がりにくいです。

頑張りが給料に反映されないということは、職員のモチベーションが上がらず、生産性が落ちます。

「俺たちはお金のためにやってるんじゃない!
低い給料でもボランティア精神でやっているんだ!」
・・・というような人はほとんどいません。
現実、皆、お金のために働いているのです。

②<ブラック企業なみの過酷勤務>

介護業界は慢性的な人手不足でありながら、シフト制であるので、一人欠員が出ようものなら大騒ぎになります。
ましてや、職員が病気や怪我等で長期入院になると現場は火の車になってしまいます。

私は施設介護と在宅介護、両方を経験したのですが、施設介護は24時間人がいなければならないため、夜勤の欠員が出ると更にキツいです。

私は管理職でシフト作成をしていたため、調整をしなければならず、欠員の穴埋めをほとんど自分が出勤することで行っていました。
実質、月の休みは3,4日くらいといったところでしょうか。

大きな外部研修などで日本全国の施設の人と接する機会があるのですが、ほとんどの施設は国の想定している人員に達していません。人が充足している施設なんてほとんど見当たりません。

施設介護職の未来

私はこのnoteではひたすらポジティブな発信をし、
インスタグラムではつらい介護職の現場をおもしろおかしくイラストにして発信し続けています。

そんな私も恐ろしいほどの残業、休日出勤等を繰り返し、ついに倒れてしまったのです(笑
そしてリーダーをやめることを決意しました。

(参照記事)↓
やりがいをもって働くことを追求するために、リーダーやめる。
https://note.com/algo2020/n/n5f324bbd1ad8


正直、お年寄りと触れ合ったりゲームやったり、リハビリやったり、おむつ交換やお風呂などをしてあげたりと、仕事じたいは好きなんです。
介護の仕事じたいはこれからもやめることはないでしょう、断言します。

でも、楽しくなければ仕事とは言えないんですよね。

先が見えない不安の中、私たちはどう働いていけば良いのでしょうか?


次回記事に続きます。


サポートですか・・・。人にお願いするまえに、自分が常に努力しなくては。