とりとめもない日常の欠片

今日はタイトルにもある通り、ほんとにただの日常の欠片を拾い集めただけの様なものです。なので、もしお時間にゆとりがあれば読んで下さると嬉しいです。(まあ、今日はっていうより、だいたいいつもそうなんですけどw…。)

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『人が熱意込めて作りあげたものは、どんな形であれ光輝く』

改めてこう思わされたのは、気だるさと虚無感に押し潰されそうな、ある日の夜だった。

時々襲われる。いいようのない虚無感に。連日の仕事の忙しさに睡眠時間を無視して取り組み続けたせいなのか、それとも周期的なものか、どちらか分からない。

どちらにせよ答えのない世界から早く抜け出してたくて、雲の隙間から注ぎ込む夕暮れを背に浴びながら、人混みをかき分け、そそくさと家に帰った。

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こんな日は、誰とも会いたくない。ノリが悪い人間だと、付き合いの悪い人間だと思われても構わない。とにかく一人で安心できる空間を求めてた。

家に帰ったと同時にベッドへ倒れ、加湿器だけを付けてひたすらyoutubeを見続けた。大好きな海外ドラマや映画をみる力さえない時は、ぼーっとyoutubeをみるのに限る。

加湿器から放たれた蒸気が部屋の中を霞める中、次から次へと動画を見漁っていたあの時間、部屋の中を漂う空気と私は一体化していたような気がする。いろんなジャンルの動画を見たが、気付けば大好きなアメリカンゴッドタレントの動画にいつもの様に流れついてた。そして数分後には、また涙してる自分がいた。

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人が表現するものに、大きく心を動かされることは多々ある。文章に映像や絵、そして歌。でもダンスを見てて、なんだか言いようのない高揚感や感動を覚えたのは、初めてだった。今回はその中でも感動した各5分程度の2つの動画を張り付けつけるので、お時間にゆとりがある時にでも良ければ見てください。

まず、アメリカンゴッドタレントという番組を知らない方の為にどんな番組か書かせて頂くと、

老若男女問わず歌手だけでなく、ダンサー、マジシャン、コメディアンなど様々なジャンルのパフォーマーが賞金100万ドルをかけてオーディションを行なうスター発掘番組です。
この番組では「ゴールデンブザー」という ボタンがあり、このボタンを審査員か司会者に押してもらうと無条件で準決勝に進むことが出来ます。 但しこのボタンは、審査員も司会者もワンシーズンで一人一回しか押すことが出来ません。 挑戦者にとってはこのボタンを押されることが最高の栄養であり、会場全体に金色の紙吹雪が散り数々の挑戦者が喜びのあまり泣き崩れてしまいます。

一つ目は、『ズーカロ』というアクロバット集団。「加入条件は技術の有無ではなく、一緒に楽しめること」「私達なプロではないから」と団長は言っていますが、少女達は空中を飛び回り、ダンスのレベルや音楽との融合性も高く、完全にプロレベルの集団です。

2つ目は、『V,アンビテーデル』というアクロバット集団。練習中に亡くなってしまったメンバーの夢を叶える為、大会に出場します。全員が同期されたみたいに、全く乱れのないキレのあるダンス。そしてこちらも重力を無視するかのように少年達が空中を飛び回る姿は、圧巻です。

最後は、私が元気も貰いたい時は、必ず見たくなる『The100 Voices of Gospel』という合唱団。合唱団を仕切る女性の声量と共に、空間を一瞬で自分達の色に染め上げるような、圧巻のパフォーマンスに何度みても活力を貰えます。

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見終わった後、この3組の共通点ってなんだろうと真剣に考えた。勿論、技術や魅せ方など表面上に見える部分はあるが、何よりも誰一人として苦の感情を露にせず、全員が演技を心から楽しんでることだと思った。

結果ということも勿論大事だが、それよりも全員で作りあげたものを、人にみてもらえる喜びや感動。その気持ちが強ければ強いほど、より輝いてみえるんだと思う。

そしてこの番組はやっぱり素晴らしい。審査員や司会者、そして観客が、表現者の演技が素晴らしいと心から称えようとする。人が人を称え、人が喜びを産む感情は合わさると、かけ算以上のパワーがあるんだと、この番組を見る度にしみじみ思う。

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空虚な部屋の中、動画を見続けて数時間。今日一日襲われてた言い様のない虚無感は、いつしか消えていた。

「また明日から頑張ろう」そう思えた。

綺麗なはずの夕日はモノクロに…。安心できる綺麗な部屋は、空虚なものに…。そんな風にすらみえた世界は、この数時間でクリアにみえる様になった。

彼らや、彼女達の様に、人の心を大きく動かすといった大それたことは無理でも、カーテンの隙間から溢れた陽だまりのような場所を、ほんの少しでもいいから人の心を揺らしそっと寄り添えるようなものを作りたいと、切に思った一日だった。