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旅行記

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旅に出よう。青春18切符と文庫本を携えて。 (房総半島の旅 1)

旅に出よう。青春18切符と文庫本を携えて。 (房総半島の旅 1)

このまま家に籠るのは惜しい。そんなよく晴れた日だった。気温も3月にしては高く、久々にコートなしで出歩けるような暖かい日だった。つい先日、上野公園を散歩すると寒桜が咲いていた。季節は春だった。

こんな日には電車で旅をするに限る。車窓を無心で貪るように眺めるに限る。そして飽きたら本を読むのに限る。それにも飽きたら寝れば良い。電車に乗っているだけだから、別に晴れてなくてもいいのだが、僕は外に出かけたか

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旅に出よう。青春18切符と文庫本を携えて。(房総半島 2)

旅に出よう。青春18切符と文庫本を携えて。(房総半島 2)

東京駅に着く。自動券売機に向かい、ディスプレイをタッチして青春18切符を選んだ。切符以外の様々な紙切れ(利用方法や注意などが記載されている)を財布に突っ込み、そのまま改札へ向かう。まずは総武線で千葉まで向かう。そして外房、内房の順で巡ろう。銚子には行かない。この時間では流石に日帰りできない。運が良ければ相模湾に沈む夕陽を観れるかもしれないが、まあ見れなくても良いとする。

ホームに着くと、人はまば

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旅に出よう。青春18切符と文庫本を携えて。(房総半島 3)

旅に出よう。青春18切符と文庫本を携えて。(房総半島 3)

上総一ノ宮に着く。乗り換えまで一時間程度あった。次の駅まで歩いたらどれくらいかかるだろう。google mapで調べると徒歩で40分くらいかかるようだった。座りっぱなしだったこともあったので、少し歩きたい気分だった。僕は次の駅に向けて歩き始めた。

少し道を進むと歩道のない、細い道路の脇をあるかねばらななかった。車は少なくない。頻繁にすれ違ってゆく。僕は面白くなくなって駅に引き返した。散歩に適した

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