血のつながりの重みを、今更ながら感じている。

他の人には当たり前にある帰省っていう概念も、実家という概念も、
帰る場所も。

例えば他の人にあって自分にはないものなんて腐るほどあるけれど、
こんなに手に入らない苦しみを伴うものなんてそうそうないだろう、、と思う。


例えば誰かと暮らしたくても、相手には帰る場所があるけれどわたしにはない。
それを考えて憂鬱になったりする。

何かあったら、わたしはいつでもひとりだ。


父親は、女に貢ぐようになってしまった、
母親は、こどものまま生きることを選んでしまった、
姉は、引きこもりのまま生きている。

わたしは、その世界で排除されてしまった。

血縁関係とか、血のつながりとか、なんなんだろう。
幸せに生きていきたい気持ちを、どうして家族に否定されなきゃならないのだろう。

一人で静かに泣くことも覚えたし、一人で静かに自傷するのも慣れた。

悲しいけど、悲しみと痛みに気づかないフリをしている。


愛情とか友情とか、大事にしたいなと思えば思うほど、
狂った血筋を自分の中に感じて息苦しくなる。

どうせ死ぬなら、ひとりがいい。

結局わたしは、前進できないまま。

もうすぐ、病気になってから5年が経とうとしている。

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