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【営業スキル】もったいない営業を見た日【売れるようになろう!】

 最近、若いお姉さんがお店に営業をしにきたことがありました。
 ウォーターサーバーの営業らしく、チラシを渡されました。元営業1位として、彼女がどんな営業をするのかとわくわくしていたところ。

「お家にこういうのって置いてますか?」
「普段お水って飲まれますか?」
「飲むのってペットボトルとかで買ってますか?」
「お金かけても良いお水飲みたいって思えますか?」

 と聞いてきました。
 この段階で、あぁこれは……数字取れないな、と思ってしまいました。

 営業において、お客様の深堀するのは大事で、それを三つ以上出そうと心がけての質問だったと思うのですが……。

 笑顔は満点と言えるほど、明るいものだったのに、この三つを聞いた時点で、これは売れないなと判断したのか、彼女は帰っていきました。

 この時、自分はこう思いました。

「お姉さん今時間あります!? よかったら営業教えますよ!?!?」

 さすがに自分も仕事中だったのでそんなことは言わなかったのですが、とても歯がゆかったです。

 決して彼女を否定しているわけではありません。

 今回は、どんなところがダメだったのか、また自分が彼女ならどんな営業をするか。
 それを書いていこうと思います。

何がダメだったか

 彼女は精一杯明るく接して営業を試みました。しかし、断られてしまいました。
 なぜか。

①切り出し方
②深堀の仕方
③イメージの具体化

 この三点から解説していこうと思います。

①切り出し方

 まずは切り出し方。
 これは最初に「お家」という言葉を使ったのがいけなかったかなと思います。

 店員は「お店に来た人=お客様」と認識しています。それが営業の人だったとなれば、お店に良いものを紹介してくれるのかな、と考える人もいれば、厄介だな、と思う人もいます。

 自分は古いお店だったので、前者でした。しかし、切り出されたのは家の話。

 お店の休憩室にこういうのどうですか? と聞いて、断られたときに「お家にこういうのって置いてますか?と聞くなら、まだわかります。

 開口一番に出てきた言葉が「お家」だったので、場違い感が否めない営業となっていました。

②深堀の仕方

 自分は水道水にいいイメージがなく、飲みたくない人なので、普段は天然水を買っています。しかし時々、近くのスーパーでは天然水が売り切れることがあります。

 自分だけでなく、多数の人が同じような考え、または別の意図で天然水を買っている証拠です。

 彼女はそのことを知っていたのかもしれません。ペットボトルの話題がでましたね。
 自分はこれに対し、「はい」と答えました。すると彼女は。

「お金かけても良いお水飲みたいって思えますか?」

 と言いました。
 お金をかけてまで良いお水が飲めるかどうかは、お姉さんが自分にそう思わせる必要があります。

 そのイメージを作り出すには、深堀をする必要があります。

 例えば、「何を飲んでいるんですか?」と聞きます。
 自分なら、天然水を買って飲んでいます、と答えるでしょう。

「どうして天然水を買ってるんですか?」と聞きます。
 自分なら、水道水にいいイメージがないから、と答えるでしょう。

「ほかのミネラルウォーターにしないんですか?」
 自分なら、ブランドだから、と答えるかもしれません。

 ここまで来てようやく、「この人は安心できる水を飲みたいんだろうな」という、相手の生活イメージが浮かんできます。わざわざ通ってる水道水ではなく、ペットボトルの水を買っているという事実。それと商品の特性を掛け合わせて初めて、営業――提案ができるのです。

 それをすっ飛ばしての、クローズ。

 この時点で、お金かけてまで良いものを、と聞かれても、飲みたいとは誰も思わないです。勿体ない。

③イメージの具体化

 これは先の②でも書いたように、お客様の生活イメージを把握することが大切です。

 そして何より、売るにはコツがあります。

 それは、この商品があれば生活が良くなると思わせるイメージを作り出すことです。

 もちろん商品にもよりますし、お客様一人一人違う生活を送っているので、こうすれば絶対数字取れる、という正解はありません。

 しかしこれは同時に、その人を知らないと売ることができないとも言えます。

 そして、紹介する商品の知識も必要です。

 お客様の現段階の生活×商品の特性→より良い生活に!!

 を伝えることで、売れるかどうかが決まります。
 彼女はそれにたどり着く前に、これは売れないなと判断して引いてしまいました。


まとめ

 以上3点から、もったいない営業について書いていきました。
 人当たりよさそうな笑顔だったのに、切り返しがうまくいかなかったがために、深堀まで行くことができませんでした。

 営業にありがちなのですが、売ることを意識しすぎて押し付けるような問答をしてしまう、ということがあります。
  その逆もあり、押し付けるような営業をするのが苦手で、簡単に引いてしまう、という人もいます。

 彼女はこの両方があったのか、もしくは後者で、営業慣れしていなかったのかもしれません。

 自分がこの記事において伝えたいのは、

①場にあった言葉から切り出そう。
②お客様の深堀をしよう。
③深堀を経て、お客様の生活イメージを作ろう。
④生活イメージと商品の特性を掛け合わせ、より良い生活ができることをアピールしよう。

 この4点です。

 ただ、はっきりと言っておかないといけないのは、この4つができたからって売れるとは限らないということです。

 売れないときは本当に売れません。
 その時は彼女と同じように、潔く引きましょう。売れないお客様に食らいつく時間を、売れるお客様を見つける時間に切り替えましょう。こういった切り替えも、大事です。

 相手をよく知り、より良い生活ができる人を一人でも多く増やすために、営業をしましょう。

 

EX.0 売れるようになろう!

 おまけとして、自分ならこんな営業をしたな、という具体例や顧客便益の示し方をつらつらと書いていこうと思います。

EX.1 そうなんですね! それならいっそのこと~~

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