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ラディッキオのお話
前回、ご紹介したニョッキ料理に使用した、ラディッキオ(Radicchio)。
今日は、そのラディッキオについて、お話させて頂きます。
ラディッキオ(Radicchio)
キク科の野菜で、チコリの一種。
フランス語では、「トレビス(Trévise)」と呼ばれていて、
主産地の北イタリア・ヴェネト州の街・トレヴィーゾ(Treviso)から、
その名が付きました。
ワインレッド色と白のコントラストが美しい冬の葉野菜で、
丸いもの、長細いもの、穂先がくるりっとしているもの等、
日本にも、数種類が流通しています。
旬は、秋から冬にかけてで、ほろ苦い味わいが特徴です。
イタリア原産のラディッキオは、イタリア移民が、アメリカ大陸に持ち込んだと言われていて、現在、アメリカも一大産地のひとつです。
英語では、レッド・チコリ(Red-chicory)と呼ばれていて、
一年を通して、日本にも、多く輸入されています。
近年では、日本でも栽培されていて、輸入ラディッキオと一緒に、
少しずつ、スーパー等の量販店、市場でも並んでいます。
【ラディッキオの種類】
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45596575/picture_pc_a6452207b29692a9e7e357141467a357.jpg?width=800)
(Radicchio Chioggia)
アメリカで作られているラディッキオの代表格。
一番、流通しているのが、この丸い形の「キオッジャ」です。
葉は軟らかく、苦みが一番少ないので、生食に適しています。
土壌によっては、グリーン色がでる事もあるそうです。(写真・右)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45593830/picture_pc_067b777d8e945ef96d4ae8a50aee2a81.jpg?width=800)
(Radicchio Treviso)
縦長に伸びて、チコリの形に似ているのが、この「トレヴィーゾ」。
丸い形のキオッジャよりも、歯ごたえがあり、苦みもあります。
生食も出来ますが、加熱すると苦みが和らぐので、
ソテーや、オーブン焼きに適しています。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45593847/picture_pc_cf781f4aea7a6df3c95bce62e1668a53.jpg?width=800)
( Radicchio Tardivo)(絵葉書)
トレヴィーゾ郊外で作られている希少価値のある「タルディーヴォ」。
細長く伸び、葉先がくるりと内側に巻き込むような形をしていて、
地元では、“冬の花”とも呼ばれています。
イタリア語で、「遅まきの、晩生の」という意味のタルディーヴォ。
まず畑で栽培、収穫した後に、
さらに、根を水槽につけて、2~3週間おき、追熟。
この時、遮光するため、さらに白色が鮮明になる。
これが、タルディーヴォの栽培の特徴です。
追熟するので、瑞々しく、苦みは少なく、優しい甘みが感じられるほど。
食感もカリカリッとしていて、生食に適しています。
タルティーヴォは、日本で、なかなか、店頭に並ばないのが残念です。
【食べ方】
ラディッキオの特徴でもあるのが、ほろ苦さ。
それが好き!という方もいらっしゃいますが、それが苦手!という方も
もちろん、いらっしゃいます。
苦手な方は、是非、チーズや生クリーム等の乳製品と合わせてみて下さい。
口の中で、乳製品と相まって、苦みが和らぎます。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45598820/picture_pc_99c06f4311a0e39ae24c2ff84e542560.jpg?width=800)
(Insalata di mozzarella)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45537868/picture_pc_63b399870fc286d30836203ad30f25c6.jpg?width=800)
( Gnocchi di patate alla salsa di gorgonzola con radicchio )
加熱調理するのも良いですね。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45599507/picture_pc_9b8d25e66674895154bd6ec9d6eb8399.jpg?width=800)
(Radicchio treviso al forno)
見かけることがあれば、是非、一度、手に取って、食べて欲しい食材のひとつです。
【トレヴィーゾの街】
ラディッキオの産地・トレヴィーゾ(Treviso)は、
北イタリア・ヴェネト州(州都:ヴェネッツィア)にある街で、
歴史的地区には、文化的価値のある美術館や博物館、フレスコ画を有する建物などもあります。
私も、2000年春に、一度、訪れたことがあります。
(その時の写真なので、ピントがずれていますが、ご了承下さい)
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45600454/picture_pc_1e1fe38ea743a0adacc36163b9fa801b.jpg?width=800)
(2000年・4月)(Fiume Sile)
シーレ川が、街を横断するように流れていて、
私の第一印象は、小京都ならぬ、小ヴェネツィアのようでした。
シーレ川の水源は、トレヴィーゾ郊外の地下からの湧き水。
地下からの涌水で出来た川としては、ヨーロッパ最大と言われていて、
そのまま東へ、60㎞先のアドリア海へ注がれていきます。
この良質で、豊富な地下水の恩恵を受けて栽培されているのが、
今回ご紹介したラディッキオ・タルディーヴォです。
他にも、マスや鰻の養殖なども行われているそうです。
私が訪れた目的は、やはり、この街の名産「タルディーヴォ」を食べる為。
4月に入ってすぐ、もう旬としては終わりだったのですが、寒い春だったので、ダメもとで、いくつかのレストランに聞きまわったのですが、なかなか難しく。
やはり無理かな…と思っていたら、一軒、「ラディッキオのコースを食べさせてあげるよ」と、快諾してくれたレストランがあったのです。
それが、前出のタルディーヴォの絵葉書を置いていたレストラン「リストランテ・ベッケリエ(Ristorante Beccherie)」。
前菜のサラダ、リゾット、フリットと、ラディッキオのオンパレード。
とても美味しかったのを覚えています。
ただ、料理写真を撮るのを忘れていました。
改めて、レストランをチェックしたら、改装をされたようで、随分と、お洒落なレストランになっていて、ビックリ!
2000年当時は、山小屋のような雰囲気で、お店の2階は、宿泊が出来る部屋が、2~3室あった記憶が。
随分変わったなっと。
もう、20年以上も前の事ですからね。
ちなみに、イタリア菓子のティラミスは、ここトレヴィーゾが発祥で、
考案したのが、このレストラン・ベッケリエとも言われているそうです。
また、再訪できる機会があれば、ラディッキオフルコースを味わい、
特製ティラミスで締めたいと思っています。
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【レストラン情報】
リストランテ・ベッケリエ(Ristorante Beccherie)
ここから先は
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8999404/profile_0775c4221b11b45db0d3b3e11e24bd56.jpg?fit=bounds&format=jpeg&quality=85&width=330)
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