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安物のインクジェットプリンターでちょっと高級なコピー誌を作ってみた

こんにちは。皆さんAIを使いこなしていますか?
私は微妙です。でももっとがんばってAIを使いこなしてAIの王になりたいと思います。

さて、AIを使ったり使わなかったりしながらコンテンツを作り上げたので、それをコピー本にして同人誌即売会で頒布しました。中身の詳しい紹介は別のところでやるので、この記事では我流のコピー誌の作り方をシェアします。AIけっとに出展する人などにもオススメの記事です。

制作したコピー誌について

『サイバーパンクペーパーマガジン アイアイエー』という合同誌を作り、コミティアと文フリで頒布しました。全部で25部ぐらい売れました。ひでシスさんなど色々な人に寄稿してもらっています。

一般的なコピー誌よりは見栄えに自信があります。
製本する上ではとりあえず、漫画、評論、小説、イラストといったコンテンツが混在した、A5サイズの40ページの本だということをうっすらと覚えておいてください。

DTP作業

この本を作った時点でadobeをサブスクしたりしていなかったので、Scribusというオープンソースの無料ソフトを使って印刷データを作成しました。
テキストフレームは使わずに、画像や画像化したPDFデータを画像フレーム化して並べていきました。
adobe税を払っている人々はindesignを使ったほうがいいかもしれません。

プリンターの選定

OSをアップデートしたら今まで使っていたモノクロレーザープリンターが使えなくなってしまったので、コピー誌を作りにあたって新しいインクジェットプリンターを購入しました。CanonのPIXUS TS7530 というプリンターです。

この機種はインク代が高いのが欠点ですが、詰め替えインクを使うことでインク代を抑えてどうにかしようという運用思想で使っています。
逆に長所としては、イニシャルコストが安い事、インクが5色なので多分文字も画像もそれなりに綺麗に印刷できること、嵩張らないこと、折り返し両面印刷ができることが長所です。

プリンターの選定、補足編

プリンターを買う時にどのプリンターにするべきか二日間ぐらい悩みまくってしまったのですが、詳細を書くとクッソ長くなるので重要な部分だけ書きます。
一番悩んだのは大容量インク搭載型のプリンタを買うべきかどうかなのですが、5~6色インクや折り返し印刷機能のあるモデルはかなり高いし、安いモデルはそういった機能がなくて印刷品質もTS7530以下になってしまいそうだし、嵩張るのでやめました。

この決断が正しかったのかどうかはよくわかりません。TS7530は数部印刷するごとにカバーを開けてインクを補充しなければいけないこと、給紙トレイが小さくてやっぱり頻繁に給紙しなければならないことが不便です。高い大容量インク搭載プリンターの場合にはそういった欠点は発生しないと思われます。ランニングコストも安いでしょうが、イニシャルコストの元を取るためにはものすごくたくさん印刷しまくらなければならないと思います。

あと、一般論としてはレーザープリンターや、ブラザーの生産しているような顔料カラーインクのプリンターはカラーの画像の印刷には向いていないようです。ただ、比較検証したわけではないのでよくわかりません。

多分どの機種でもプリンターは熱を発するので、印刷作業中は部屋が暑くなります。rtx4090で画像を生成しているときよりも印刷作業中のほうが暑いです。

大容量インク搭載型や顔料カラーインクプリンターなどを使っている読者の方がいたらコメント欄などに使用感を書いてもらえると嬉しいです。

印刷と製本

普通のコピー用紙だとインクが染みて見栄えが悪くなるので中厚口の紙に印刷します。用紙はA4です。

プリンターの機種や印刷したい本の仕様によって設定が違うと思いますが、今回の場合は『冊子』『短辺を綴る』『両面印刷』のページレイアウトで両面に印刷します。

環境によってUIが全然違うと思うので雑な説明しかしませんが、こんな感じで設定しました

プリンターは熱を発するので、印刷作業中は部屋が暑くなります。rtx4090で画像を生成しているときよりも印刷作業中のほうが暑いです。また、頻繁にインクの交換と給紙を行う必要があり、インクの交換作業ではインクで指が汚れます。そういった事が嫌ならオフセット印刷を検討してください。

表紙は別途光沢紙に印刷しました。どのような表紙にしたいのかによって、色々な用紙の選択肢があります。この点はオフセット印刷にはない楽しみだといえるかもしれません。

印刷が終わったら裁断機を使って表紙以外の紙を真っ二つにします。裁断機の切れ味が微妙なので、ここでも金をケチって不快な思いをしている感があります。

裁断機は私が買ったときは確か2000円ぐらいでした。

真っ二つにした紙を表紙で挟んで、大型のホチキスで綴じます。ホチキスには針が付属していたものの、足が長すぎたので別途あたらしい針を買う必要がありました。

オーバースペックだったかもしれないです。かさばりすぎる。

背表紙にするための紙の面積が必要なので、裏表紙は少し短くなります。

作ってみた感想と総評

オンデマンドやオフセットなどで業者に頼む場合と比べて、印刷コストはかなり安いです。特に表紙以外をカラー印刷をしたい場合には差が大きくなるので、AIけっと用にカラーのAI生成画像を印刷した本を作りたい、みたいな場合にはアリだと思います。

仕上がりは、たくさんのお金をかけて業者に頼んだ場合と比べればどうしても劣ります。綴じるときの工作精度に問題があり、ページをややめくりにくいのが最大の欠点だと思います。

大量に印刷して製本するのは時間と手間がかかるので、面倒臭いです。たくさんの部数を印刷すればするほど面倒くさくなっていくし、逆に業者に頼む場合の単価も下がるので、大量に印刷するのにはあまり向いていません。

色々なメリットとデメリットがあり、電子書籍などの選択肢もあるので、それらを比較検討した上で検討してください。

色々試すのが面倒だけど手っ取り早くコピー本の見栄えを良くしたい人は、表紙を光沢紙や厚紙などにすると良いと思います。

画像だけじゃ出来栄えがわからん、印刷された実物を見てみたいという方は、AIけっとやコミティアなどに私が出展した時にブースに立ち寄ってください。もちろん、本の中身に興味がある人も立ち寄ってください。
それでは皆様、良いサイバーパンク人生をお送りください。

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