人口1万人の町には仕事がない〜まちづくり日記#2〜
「地元のことは好きだけど、仕事がないから、、、」
九州は宮崎県にある人口1万人のまち都農町(つのちょう)。
そこに住む中学生や高校生の口からそんなセリフが出る場面はすぐに想像できてしまう。
実際、進学や就職のタイミングで、近くの町や県庁所在地の宮崎市に転出する若い世代が多いですし、
町に残る人と言ってすぐに思いつくのは、役場や消防署で働く公務員か建設や土木の現場で働く職人くらいではないでしょうか。
地方創生のボトルネック
でも、ふと考えてみると、この状況こそが地方の衰退や過疎化の大きな原因であり、これを改善することが"地方創生"の力強い1歩のはず。
2つの解決ルート
具体的に都農町の状況を見てみると、町唯一の高校は閉校になってしまったため、中学生が今回のメインターゲット。
ここで、「町に仕事がない」問題を解決する2つのルートを設定してみます。
Aルート:実は存在している町内の仕事の魅力を発信する
Bルート:起業して町に新たな仕事を創り出す人材を育てる
Aルート
「町に仕事がない」というのはある種の思い込みで、よくよく深ぼってみると意外と面白い会社があったり、飲み屋で見かけるおじさんに普段は見せない真面目で熱っぽい"昼の顔"があるんだよと大人が発信する。
見えづらい、見つけにくいけど実はすでに存在している価値や魅力を掘り起こし、わかりやすく伝えることで中学生の選択肢を増やすというのがAルートの発想です。
Bルート
一方、「選択肢がないなら自分で作っちゃえ」というウルトラCの発想がBルート。
行政と民間とで連携して小中学生の教育改革に乗り出し、自ら課題を設定して解決策を考え、アクションまで実行する訓練を楽しく繰り返すことで、"起業"をよりカジュアルな選択にしていくのがこの路線です。
具体的な取り組み
今年度より都農町では、Aルートで職場体験の改革に乗り出し、Bルートで総合学習の充実に取り組んでいます。
次回以降は、それぞれの取り組みについて詳しくご紹介します。お楽しみに!
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〈書いた人〉
東京大学法学部3年 吉良倫太郎(通称きらりん)
大分県別府市出身の24歳
地方創生に関心があり、今年度は休学して宮崎県都農町のまちづくり会社にてインターン中。
主に、同社が経営する まちづくりホステルALA の運営・PRや地方創生に関心のある東大生向けスタディツアーの企画を担当。
3月半ばまではホステルALAに滞在しております。興味をもってくださった方はぜひお越しください。たくさんお話ししたいです!
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