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詩的散文

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私の書く文章に、主人公は必要ない
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#恋

性と恋

恋に汚れず、高級な性の探求に遣える男、

彼は、『人間』をひどく嫌っていて、本能的な性欲を愛する。

性を忘れ、恋の探求に惑わされた女、

彼女は、本能的な「雄(オス)」に飽き、人間に許された愛を求める。

二人の交わす言葉は、根底こそ違えど、互いを引き寄せ合う。

惹かれ合った偏屈者共が、合間見える瞬間、

初恋を想わせる、初心な緊張が迸る。

黒尽くめの彼は、多少横柄ながら、小心者の雰囲気だ。

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恋の追憶(- 腫瘍)

それは、禁煙中のタバコのように、

それは、ネット中毒者が持つスマホのように、

それは、心が弱った時に聴くロックのように、

僕の片足を拘束している。

あの人の、抱きかかえた猫のように柔らかい肌と、

春の日差しに晒された砂ほどの体温に、

もう一度、もう一度だけ、包まれたいと願う。

それが叶わないので僕は、不思議な色をした、

明らかに毒々しい綿(わた)の思い出に、身を任せてしまうのだ。

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