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iCAREのデータアナリストスキル要件を公開しました。

『インターネットは知の高速道路』なので、役立ちそうな情報は積極的にインターネットに放流しよう――と思い、掲題の内容を公開しました。

PNG形式でnoteにアップロードしています。必要に応じてお手元の端末にダウンロードしてご利用ください。(ライセンスはCC BY-NC-SA 4.0です。営利企業が社内のみで利用するのは問題ありません。)

なぜ公開するのか?

背景

みなさん、「データアナリスト」は何をする人で、どんなスキルが求められるか、ご存じでしょうか。

すらすらと答えられる方は、十中八九、筆者と同業の方でしょう。あるいは、データアナリスト・データサイエンティストでも”すらすらと”答えられる人は多くないかもしれません。世間一般においても、データ分析人材が「なんかすごいことやる人」以上の解像度でとらえられていることはあまり多くないのではないか、と筆者は想像しています。

こういった状況のなかで、データ分析者の身に生じる困りごとのなかには、次のようなものが考えられます。

・データ分析者が自分のスキルレベルをはかるための”物差し”がない
・データ分析者のスキルや成果を適切に評価できるマネージャーが少ない
・転職先で求められるスキル水準が曖昧で、求人に応募するのに勇気がいる

※「データ分析者」は、呼び名によらず「データ分析を業務で行っている人」全般を指します。

公開の目的

前述のような状況のなかで「使いやすい物差しを提供し、データ分析者の憂いを減らす」のが大きな目的となります。「自身のスキルが会社から正しく評価されない」と悩んでいる方や「転職先で求められるスキルは何かわからない」と悩んでいる方は、ぜひともご活用ください。(具体的な活用例は後述します。)

正直に打算的なことを書いておくと、公開する目的には「弊社への応募を検討している候補者の方へ、検討材料として使える情報を提供する」こともあります。

公開して大丈夫なのか?

上司(CEO)から公開許可をもらっているので、大丈夫です(キリッ)

……いやもう少しちゃんとした説明をしますが、いずれにせよ問題ありません。

  • 資料のなかには弊社のジョブグレードに関する情報がありますが、採用のためにすでに公開している情報の範囲に収まります。

  • スキル要件の記述には、具体的な事業情報が含まれていないため、公開しても問題はないです。

  • スキル要件を公開したからといって、他社のデータ分析スキルがいきなり上がるわけではないので、競合の脅威を増加させるような効果はありません。

『スキル要件』の前提

活用に際しては、いくつか但し書きがあります。以下の点に留意してご活用ください。

「株式会社iCARE」における要件である

今回公開したスキル要件は「株式会社iCAREの事業成長に貢献するデータアナリストに求められるものを、ジョブグレード(職責の大きさ)ごとに定義したもの」です。

あくまで、iCAREでデータアナリストとして仕事するのに必要な範囲・レベルにフォーカスをして定義をしているため、ほかの組織とはスキルの範囲やレベルが一致しない場合もあります。ご自身の所属する組織に合わせて、不要な項目は無視したりツールや言語を読み替えたり、適宜柔軟に解釈してください。

参考までに、弊社のジョブグレードに関する資料を以下に引用しておきます。

iCARE Book  p.33より引用 (公開情報です)

ChatGPT登場以前に作成されている

今回公開したスキル要件を作成したのは、ChatGPTが登場する前の2022年11月です。すなわち「生成AIの業務活用」が注目されるより前のことであり、当該項目がスキル要件のなかに存在しないのは、そういう事情です。

データ分析者が分析だけでなくDX推進全般を担うような組織では、生成AIを利用した業務効率化が業務スコープに含まれることがあるため、本資料では不十分ということになります。ご了承ください。

未定義の項目がある

スキル要件を定義する際に、そのスキルが必要であることについてコンセンサスが取れなかったものや、特定のグレードでは役割として期待されないために定義不要となったものがあります。これも組織事情や業務範囲次第では必要となるものですが、弊社では未定義のまま今に至ります。
(前述の生成AIと併せて、どこかのタイミングで更新したいと考えていますが、今回はスピード重視で見直し前に公開する判断をしました。)

必ずしもMECEというわけではない

ジョブグレード×スキルカテゴリの2軸でマトリクスにしているため、一瞬だけMECEに見えるかもしれませんが、モレもダブりもあります。

例えば、データサイエンススキルの項目に「バイアスの理解と実験計画」がありますが、これは「統計学」の項目に含まれるもので、明らかにダブりがあります。しかし、実務上特に重要な項目だと考え、あえてこれを別項目として設定しています。

また、データエンジニアリングスキルの項目は、上位グレードでのスキルレベルを細分化して定義するのを途中でもう諦めまして……セルを結合してざっくりとまとめています。(逆にいえば、細分化して評価する必要がないほど、このあたりのスキルが求められる頻度は少ない、とも言えます)

「自社の事情に合わせて最適化した」ことから、汎用的なスキルチェックリストとして利用した場合には、モレやダブりが生じ得ます。この点も踏まえて流用・転用いただければと思います。

具体的な活用方法

iCAREにおけるスキル要件を、iCARE以外の場所でどのように活用するのか、イメージがわかない方もいるかもしれませんので、以下に具体的なシナリオをいくつか挙げておきます。

ケース1:自社のスキル要件定義の元ネタにする

「そういやウチにはデータアナリストのスキル要件がないな……」と思った方は、ぜひ弊社のものを参考にスキル要件を作成いただきたいです。特にデータ分析者を増やす計画がある場合には、適正・公正な評価のために、スキル要件を明確に定義しておくことが望ましいです。

具体的な作業の手順は、以下のようになります。

  1. 横軸を自社のジョブグレード(職位)に合わせて書き換える

  2. 縦軸をざっと眺めて、項目を追加したり削除したりしながら、自社の事業・業務で必要になるスキル項目と一致させる

  3. 各セルの記述を目視し、スキル項目×グレードのスキルレベルが一致しているかチェックする。不一致であれば記述を修正する

ケース2:上長とのコミュニケーションツールとして活用する

自身のスキル開発を支援してもらうために、上長に弊社のスキル要件を提示しながら「他社では○○が期待されていて、私も同様のスキルが必要と考えています。具体的には、◇◇の業務について……」といった具合の説明をして、スキルの必要性を訴える材料として利用することが考えられます。

ケース3:人事評価の適性化に活用する

データ分析者のスキルを適切に評価できている組織がどのくらいあるのかわかりませんが「自分のスキルが正しく評価されていない」と感じる場合には、弊社のスキル要件をひとつのものさしとして、人事評価の適性化を訴えることもできます。
「他社では是々ができるとこれくらいのグレードなので、ウチに照らし合わせると……」といった形で切り出すと、昇給につながるかどうかはさておき、まっとうな会社であれば誠実なフィードバックをもらえるはずです。
(もらえなかったらウチのメンバーとカジュアル面談しましょう)

スキル要件を定義するときの話、項目の取捨選択などの詳細はまた別の機会に公開するかもしれませんが、まずは今回公開した弊社のスキル要件を参考に、ご自身のスキルアップや自社のスキル評価適性化にご活用いただければ幸いです。

最後に

転職を検討されているデータアナリストの方、弊社メンバーとカジュアル面談しませんか。(ど直球)

正直に打算的なことを書いておくと、公開する目的には「弊社への応募を検討している候補者の方へ、検討材料として使える情報を提供する」こともあります。

本記事「公開の目的」より。最初のほうに打算だとExcuseしてますんでね……。

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