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和菓子の祭典@イタリア・フィレンツェ

ご無沙汰しているうちに、2015もすっかり秋ですね。

さて、10月9日、10日、11日の3日間、フィレンツェ・メディチリッカルディ宮殿内庭園とリモナイア(温室)で、和菓子を紹介するイベント
Prelibati Dolci Giapponesiが開催されました。


この催事は文化交流協会フィレンツェ・マニフィコクラブにより企画運営されました。会長さんは以前ご紹介したピッティモザイクの福井じゅんこさん。
企画・交渉はほぼ全てじゅんこさんが奔走されました。すごい!

和菓子の老舗・有名店がこの3日間の展示のために、試食用に大量のお菓子を贈ってくれました。

催事会場もルネサンス期の宮殿であり博物館もはいっている由緒ある建物というロケーション。いや~すばらしい!

和菓子だけをこれほど大掛かりに紹介するイベントは、少なくともフィレンツェでは初めてで、オープニングセレモニーには日本大使館文化部担当官、トスカーナ州の文化部長、フィレンツェ市長の代理なども出席。地元のトスカーナTVはもとより、日本のTV局から派遣されたローマの制作会社のクルーもきていました。

私も、すこしだけ催事のお手伝いをさせて頂きました!干菓子と半生菓子をお盆にディスプレイする、お盆アート担当!!

カバー写真はそのひとつ。和三盆の「鮎」と「水」贅沢に使って『流れ』を表現しました。お魚のしたは黒いVenereというタイプのお米。橋に渡しているのは石板。

こちら↓はお砂糖で石庭風につくった『秋』。「紅葉」と「銀杏」は雲平です。

同じくお砂糖の石庭『春』、和三盆の「梅」に「鶯」。

これ↓は半生菓子の『カンフーパンダ&Co. 対 お台場のうさちゃん軍団』

大勢のお客様が「わ~きれい!」と写真を撮っていきました。


イベントの目玉・本命はこれ!!工芸菓子

この花、すべて雲平でつくられています。雲平(うんぺい)は寒梅粉(米粉の一種)と砂糖でできているので、食べようと思えば食べられるんですよ。(着物と扇子は装飾用なのでたべられません)

こんなふうに作っているんです。日本から職人さんが来てデモンストレーションしてくれていました。

部品の花びらがいっぱい出来てますね~。

葉っぱも雲平製。信じられない美しさ、繊細さです。本物↓よりきれい?!

工芸菓子は叶匠寿庵の熟練職人、特別顧問の岩岡さんたち4名が作り上げたもの。
そして練りきりを制作実演していたのは藤枝から来た和菓子職人・三浦和幸さん。

参加されたお菓子屋さんは、叶匠寿庵、俵屋吉富、両口屋是清、彩雲堂、五穀屋春華堂、鶴屋八幡の各社さん。
叶匠寿庵さんは、職人さん4人が準備のために早くからフィレンツェに入り、イベント当日には社長さんも登場。
五穀屋さんは、このイベントのために6つめの玉羊羹を特製し、メディチの家紋と同数にしてフィレンツェに敬意をあらわす力の入れようでした。

和三盆の干菓子は両口屋さんがたくさん送ってくれて、迫力のあるお盆アートができました。

お菓子の試食のあとは、庭のお茶席でお薄も味わってもらい、さらに日本文化の紹介・普及に貢献。
日本からお呼びした裏千家の大井先生&赤い和傘、大理石像のある中庭が異空間なはずなのに違和感ありません。さすが、貫禄というべきか。

和風小物や書籍に混じって、わが創作物(手描きショッパー)もさりげなく?仲間入りしました。

大盛況の写真がないのですが、実に大盛況のイベントでした。(写真撮る余裕があるのはお客さんが少ないときだけ)

日本から来たみなさん、ボランティアのみなさん、そして誰よりもじゅんこさん、お疲れ様でした。素敵な出会い、興味深い経験、ありがとうございました!

来場してたっぷり試食したイタリア人たちも、和菓子のおいしさと、ヘルシーなドルチェだということを感じてくれていたようです。特に、見た目の美しさには驚いていましたよ。

だから来年も・・・Come Buck!和菓子~


地元TVの紹介番組ヴィデオがYoutubeにアップされ次第リンクします。
イベント・パンフレット(イタ語)もそのときアップします。


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