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5月7日 電源が失われた時のITを想定する

5月7日ですね。

さて、皆さん連休どうでしたでしょうか。

私は後半の三日間を福島で過ごしました。福島でも浜通り、いわゆる福島第一原発のあった付近です。
最も近づいた地点で、福島第一原発の原子炉から2.3キロ付近の距離にいました。


今回は、弊社の今後を考えるために行きました。

弊社はIT企業です。システムを使ってお客様への業務改善を図ります。
システムを動かすには電力が要ります。電気がなければ、IT事業者は何もできません。
電力がなければ何もできない弊社の脆弱性を見つめ直すことが、今回の旅の最大の目的でした。


様々な場所を訪れました。
代表的なところでは、
震災遺構 浪江町立請戸小学校跡
東日本大震災 原子力災害 伝承館
とみおかアーカイブ・ミュージアム
東京電力 廃炉資料館

これらの施設では、地震当日や津波に襲われたときの状況などかなり詳しく紹介されていました。


廃炉資料館では原子炉の規約や事故報告書等が紙で見られるようになっており、分厚い内容をパラパラと拝見しました。

今回の旅を通して感じたのは、電源が失われると何が起きるのかな想定が誰にもなかったことです。
全てが想定外の複合災害でした。
電源が失われる事態が想定されていなかったことについて、誰を責めても仕方ありません。


問題は電源が失われる想像をどのIT業者でもほぼしていないんじゃないかと言うことです。
もちろんUPSはあります。無停電電源装置です。ほとんどのUPSは30分程度しか持ちません。それ以上の停電は発電機を用意する必要があります。

今回の大災害においては、この発電機自身が津波に襲われて使えなくなり、それが爆発の原因でした。

電源が使えなくなるといった想定がなかったことを後から批難することは簡単です。
では、IT事業者が電源が数日間使えなくなったり、インターネットが数日間遮断されると言うケースをどこまで想定しているでしょうか?


少なくとも弊社ではそこまで考えていませんでした。
なるようになると言うやり方は、残念ながら採用できません。それは今回の旅を通して感じました。

膨大な後始末、対応費用、廃炉費用、補償費用が今もなお投じられ続けています。
もうなるようになるレベルではない状態です。


現地でもあまりでも衝撃が強くかったので、早速役員にアナログ対応のシミュレーションを作るように指示しました。

おそらく、もし電源が止まったり、ネットが数日間遮断する事態になれば、なるようになろうにもなるようにできません。

これ、真面目に考えないとまずいと思いました。

特に富士山噴火が控えているわが国では。

ありがとうございます。 弊社としても皆様のお役に立てるよう、今後も活動を行っていこうと思います。