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5月9日 福島に行って感じた電力への迷い

5月9日ですね。

福島では廃炉資料館をはじめとしたいくつかの資料館を訪れました。そこでは放射線が人体にどういう影響があるかについて詳しい説明がありました。

放射線が人体をどうやって傷つけるのかは、かつての東日本大震災とその後の原子炉建屋の爆発事故の際にもいろんな資料に目を通した気がします。
ただ、しょせんは安全な東京から資料を眺めていただけなこと。自分の血肉にはなりきっていませんでした。

放射線が人体の遺伝子を傷つけるのは確かです。
そして、大量の放射線の照射にさらされると、人体の修復機能を超えたダメージを受け、身体は死に至ります。東海村JCO臨界事故で亡くなられた方のように。

ただ、人体には修復機能があります。傷ついた遺伝子は一定の期間で修復されます。
つまり、人体の修復能力を下回る量の放射線を浴びる程度であれば、特に問題ないのです。
そもそも、普段の生活でも自然からも機器からも放射線は微量に出ています。


とはいえ、そうした説明を鵜呑みにするのではなく、資料館の資料を見て学ぶ姿勢が必要です。
私もそうです。かつては安全な東京からこうした情報を眺めていただけでした。が、今回福島第一原発の近くに行き、更地が遠方まで荒涼と続く現場に立つと、こうした情報が違った意味を持って私の心にしみていきます。

ただ、人々の努力によって、拡散された放射能物質は少しずつ封じ込められつつあるようです。
もちろん、そこらにはまだ散らばった放射能物質が残っていて、放射線を発し続けています。
だからこそ、帰還困難区域がまだ広く設定されています。

こうしたリスクを抱える原子力発電は、事故が起こらなくても、多数の放射能廃棄物を出し続けます。

かといって、火力発電が環境に悪影響なのは事実です。水力発電も自然の形を変えざるを得ません。風力や太陽光発電も人類の必要な電力を賄う主流にはなっていません。

その一方で、ITには電力が必須です。
ブロックチェーンのマイニングを例に出すまでもなく。

私たちはITで生計を立てる身として、電源のことをもう少し考えなければならないと前から思っていました。
今回、ようやくその事実をじぶんのこととして改めて身をもって感じたように思います。
大量の電源をどう確保するのか。

電源による環境への影響と、紙やアナログを使うことによる能率や環境への影響はどちらが大きいのか。

それを考えてもなお、原子力に頼らないといけないのか。

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Yoshikazu Nagai(長井 祥和)
ありがとうございます。 弊社としても皆様のお役に立てるよう、今後も活動を行っていこうと思います。