見出し画像

俳優ノート『中村倫也さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回はドラマ『この恋あたためますか』に出演する中村倫也(なかむら ともや)さん。

高橋一生さんや田中圭さん、長谷川博己さんなど、30代を超えて人気に火が付いたブレイク俳優たち。その一人が2018年に一躍“時の人”となった中村さん。『ホリデイラブ』で注目され、朝ドラ『半分、青い』で人気を決定的なものにしました。

下積みが長く、その時代の作品にも魅力的な作品が多数。『土俵ガール!』(2010年)のまわし姿や、『メグたんって魔法つかえるの?』(2012年)のヒロト役も今では貴重ながら、まずは『アオイホノオ』(2014年)。

監督・脚本を務める福田雄一さんは、当たり外れが激しい人ですが、これは大当たり。漫画家・島本和彦の自伝的物語で、大阪芸術大学を舞台に、『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明さんらが同級生として登場。

中村さんはガイナックスの取締役などを務めた、赤井孝美さんがモデルの赤井タカミ役。気弱キャラで、庵野さんを演じる安田顕さんと、ガイナックスの元社長・山賀博之さんを演じるムロツヨシさんとの3人のコンビが絶妙。そしてほぼ全裸も。傑作。

次もブレイク前の『お義父さんと呼ばせて』(2016年)。遠藤憲一さんと蓮佛美沙子さんが、年の差カップルを演じるコメディで、林宏司さんのオリジナル脚本。名作。

中村さんは蓮佛さんの兄役で、女装が趣味という役どころ。LGBTなど、そうした役を演じる俳優も増えましたが、その完成度はトップクラス。

最後は最近の作品からドラマ『凪のお暇』(2019年)。マンガ原作で、当初は、主演の黒木華さん、共演の高橋一生さん、中村さんに対し、「イメージが違う」という声もありましたが、放送が始まると、掌返しの大絶賛。

生まれながらの人たらしで、つきあった女性たちをメンヘラにしてしまう「メンヘラ製造機」のゴンを、実に魅力的に演じました。毎回号泣の慎二(高橋さん)と併せて、人気を二分。傑作。

この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?