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ナンシー関さんの名前がラジオから流れてきた件

武田砂鉄さんのラジオ番組『アシタノカレッジ』を聴いていたら、ゲストは浅草キッドの水道橋博士でした。竹中労さんに関するインタビューが最初の出会いだったとか。竹中さんの「人は無力だから群れるのではない。群れるから無力なのだ」は名言だなと。

それはさておき、様々な話題が語られる中で、武田さんが「ナンシー関が好き」という話になり。世界初の消しゴム版画家にして、テレビ評のコラム二ストだったナンシーさん。2002年に39歳の若さで急逝しましたが、その著作は自分もほとんど読んでいました。

体形や毒舌という意味ではマツコ・デラックスさん、イラスト付きのテレビ評という意味では吉田潮さんがいますが、そのシニカルで独自な視点、切れ味鮮やかな文章は、日本のテレビ(芸能界)評の最高峰でした。「ナンシー関に賞味期限はない」という武田さんの言葉は、全くもって至言。

人の本質を見破る慧眼が彼女の最大の武器で、ヒッチハイクで大ブレイクし、アイドル的な人気だった有吉弘之さんを「生来ふてぶてしい」と、再ブレイク後のキャラを予感させ。谷亮子さんには、現役時代に「10年後には、ヤワラちゃんは選挙に出ていると思う」と予言、見事に的中させました。

青森市出身のナンシー関さん。学生時代は『ビートたけしのオールナイトニッポン』のヘビーリスナーにしてハガキ職人だったとか。番組の相方を務めていた高田文夫さんによれば、「女性ではがきを送ってきたのは、ナンシー関とさくらももこだけ」という驚くべき話も。

ちなみに、Wikipediaに掲載されている同番組のヘビーリスナーを他に挙げると、宮藤官九郎・伊集院光・太田光(爆笑問題)・やくみつる・松尾スズキなどなど。どことなく似た匂いを感じる「ビートたけしの遺伝子」を受け継いだ者たち。あっ、もちろん水道橋博士もその一人。

「ナンシー関のいない時代」をもう20年も生きているんだなと、改めて思った次第。あれもこれも、ナンシーさんに突っ込んでもらいたいことだらけの現代日本。久しぶりに読み直してみるかな。


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