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ドラマ日記『リコカツ』『半径5メートル』『あのときキスしておけば』ほか

咲(北川景子さん)と紘一(永山瑛太さん)が、運命的な出会いから交際0日婚するも、早々と離婚のための準備活動を始める『リコカツ』の第3話。復縁ムードが漂う中、元カレ・青山(高橋光臣さん)が自宅に登場のラスト。

紘一の母・薫(宮崎美子さん)が、箱根の温泉旅館で働いていることがわかる。紘一と咲が休暇を取って会いに行くことに。離婚を決めていた2人だったが、初めての旅行はどこか楽しみで、周囲からも「新婚旅行」とひやかされ、まんざらでもない。この箱根旅行で離婚の決意はどうなる?

紘一の秘められた想いを知る咲と、その気遣いに心打たれる紘一。これまでの紘一の決め台詞「だが…まだ君の夫だ」を思わせる、咲の「まだあなたの妻だから」からのバックハグ。完全に復縁ムードな展開。

ラストは離婚を考えている咲の母・美土里(三石琴乃さん)が、弁護士を自宅に招いていて、それがまさかの青山だったというオチ。全10話とすると、まだ序盤ですから、まだまだ地雷が埋まっていそうです。にしても、紘一のキャラが落ち着いてきて、ずいぶん見やすくなりました。

女性週刊誌の若手編集者(芳根京子さん)と、型破りなベテラン記者(永作博美さん)のバディが、身近な話題から世の中を見つめていく『半径5メートル』初回。

週刊「女性ライフ」編集者の風未香は、芸能スクープを扱う「一折(いちおり)」班で大失敗し、読者の「半径5メートル」の話題を掘り下げる「二折(におり)」班に異動。名物記者・宝子と出会う。

かつてNHK放送研修センターの映像セミナーで、企画の極意は「小さな穴から入る事。小さな穴なら無数にある。そしてその穴は世界につながっている、かも知れない」というようなことを教わりましたが、本作はまさにそんな話。

話題になった「ポテサラおじさん」がモデルであろう「おでんおじさん」の被害に遭った主婦にフォーカス。深掘りするとモラハラ夫の存在があったのですが、実はその夫も…ジェンダーやウーバーイーツ問題など、軽やかな作風の中にも、しっかり社会性を入れてきました。

二折デスクは尾美としのりさんで、同僚役が永作さんのほかに、北村有起哉さんと山田真歩さんとか最強編集部。一折の先輩・山辺(毎熊克哉さん)と飲みに行って、目覚めるとベッドに二人という展開はありがちなラストながら、芳根さんが演じると新鮮。『高嶺の花』では目隠しされてたなあ。

ポンコツ独身32歳の桃地(松坂桃李さん)が、親しくなった漫画家の巴(麻生久美子さん)の急死後、巴を名乗るおっさっん・田中(井浦新さん)に出会う、衝撃の“入れ替わり”ラブコメディ『あのときキスしておけば』初回。

スーパーの青果担当として働く桃地のぞむ。一方、『SEIKAの空』作者・蟹釜ジョーとして執筆活動に励む唯月巴。ある日、2人はまさかの出逢いを果たし、桃地は巴に高額バイトとして雇われることになる。この“シンデレラボーイ生活”にも慣れ始めた頃…2人の恋は、突然に終わりを告げる―。

ポンコツ男役には定評のある松坂さん。今期掛け持ち主演の『今ここにある危機とぼくの好感度について』もポンコツ役ですが、こちらは愛すべきポンコツ。こいつ使える、と桃地を手伝いに起用した巴が、ちょっと魅かれてキスしてしまいそうになるのもわかる。にしても、麻生さんの美しさよ。

巴・桃地・田中が同乗した飛行機がオーバーラン。桃地は負傷しながらも助かるも、巴死亡。しかし、そこに巴を名乗る田中が現れ…でラスト。初回から見事に心つかまれる脚本・演技・演出。いや、面白かったなあ。

独身で勝気な40半ばのトキコ(吉田羊さん)と、愛嬌はあるが破天荒な70代の父・蒲原哲也(國村隼さん)の愛憎物語『生きるとか死ぬとか父親とか』の第4話。

トキコのエッセイが掲載された、銀座のタウン誌『銀座百点』。それを探しに、父と二人で銀座を訪れたトキコ。『銀座百点』を見つけ喜ぶ二人は、夕食を取ることに。店に入るなり早速、掲載されたトキコのエッセイを読む父。そこには、父と母(富田靖子さん)の出会いの話が書かれていて…。

東京の街の繁華街というも盛衰があって、トキコの父の青春時代は銀座。まるで違う街であるかのように変化した銀座に愕然とする父娘。東京は変化を前提とるす街ではあるものの切ない。

セレクトショップで出会った、裕福そうな老夫婦と孫娘を見て、様々な想いが過るトキコ。「あるいは、もしも…」なんてついつい、人は考えがちですからね。中高年には特に沁みる回でした。


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