見出し画像

職場ティータイムとバナナケーキ

社会人になりたての頃。職場は昔気質の徒弟制度的なところがあり。各係の新人は少し早めに出勤し、デスク周りの清掃や先輩・上司のお茶出しをするのが、当然というような風潮がありました。

そんな中、女性がいる係では、男性の新人ではなく、先輩女性がお茶出しをしていて。同期の女性たちが、そのことを憤っているのを聞きながら、ちょっと変化球なアプローチをすることにしました。

画像1

「女性=お茶出し」という固定観念を崩すべく、朝のお茶出しとは別に、紅茶を職場に持ち込み、昼間に職場でティータイム。元茶道部でしたが、抹茶だけでなく、お茶全般が好きでしたし、こだわりもありました。

ポットやカップはあらかじめ湯通しで温めるなど丁寧に淹れて、係に関係なく皆に振舞っていました。時には自宅でバナナケーキを焼いてきて、紅茶と一緒に出すと、驚かれると共に喜ばれました。まだ、男性がスイーツを作るのが珍しかった時代の話。

ほどなくして、職場ではお茶を各自で淹れることが決定。陰で愚痴を言っている年配男性たちを横目に、楽し気にお茶を淹れていました。男女関係なく、自分が淹れるお茶が一番美味しい、と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?