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女優ノート『黒木華さん』

気になる女優さんの出演作についての覚え書き「女優ノート」。今回は、2021年春ドラマ『イチケイのカラス』に出演する黒木華さん。

和風な地味顔と評されながらも、2010年、大学在学中に野田秀樹さんの舞台でデビュー。2012年には早くも朝ドラ『純と愛』に出演。2014年には山田洋次監督『小さいおうち』で、ベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞と、華麗なる経歴。故・樹木希林さんも絶賛したその演技力。

その後も映画『幕が上がる』(2015年)などが高く評価されますが、全国的な知名度を得たのはやはり、朝ドラ『花子とアン』(2014年)や『天皇の料理番』(2015年)といったドラマから。後者では、主人公(佐藤健さん)を支える健気な妻役を好演。演技+昭和顔も相まって、はまり役でした。

料理人になりたいという夢をつかみとるため、上京した片田舎の青年(佐藤さん)。妻(黒木さん)を家族を愛し、師を慕い、仲間を頼り、夢を信じ、
そして料理を愛し抜き、ついには『天皇の料理番』にまで上り詰めて行く。

続いては一転、黒木さんがパワフルな編集者役で連ドラ初主演した『重版出来!』(2016年)。名バイプレイヤーたちに囲まれながらも、全く引けを取らない演技。視聴率的には伸び悩んだものの、隠れた名作。直後に『逃げ恥』で大ブレイクする、脚本家・野木亜紀子さん作品としても記憶されます。

主人公・黒沢心(黒木さん)は、新卒で大手出版社・興都館に入社。コミック誌「週刊バイブス」編集部に配属された。先輩編集者・五百旗頭(オダギリジョーさん)のもとで編集のイロハを学ぶ。電子書籍化が進み、紙が売れない今の時代、営業担当と共に一冊の漫画を売るための秘策を考える。

最後は、『凪のお暇』(2019年)ではなく、ドラマ版『みをつくし料理帖』(2017、2019年)。何度も映像化されている時代小説が原作ですが、藤本有紀さんの脚本の黒木バージョンが一番。共演陣も、森山未來さんはじめ皆いい上に、登場する料理がまた美味しそう。

大坂・淀川の水害で両親を亡くした8歳の澪(黒木さん)は、たまたま出会った料理屋の女将・芳に助けられ、女料理人として修業をはじめた。しかし、料理屋が火事で焼失してしまい、澪と芳は江戸へ出立。艱難辛苦を乗り越えながら、やがて一流の女料理人になるまでの波乱万丈の物語。



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