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ドラマ日記『海のはじまり』(特別編「恋のおしまい」)

大学時代、同級生の南雲水季(古川琴音さん)と付き合い、別れた月岡夏(目黒蓮さん)。7年後、水季が亡くなり、海(泉谷星奈さん)という娘がいたことを知り、さらにその父親が自分だと聞かされて…親子の愛を通して描かれる家族の物語『海のはじまり』の特別編「恋のおしまい」。

2021年、夏。水季は海と小さなアパートで暮らしている。テレビの情報番組は東京オリンピックのことを連日報道している。朝、図書館司書として働く水季は、図書館入口近くの駐輪場で、津野(池松壮亮さん)の姿を見つける。

海の年齢を軸に振り返ると、海が3か月の頃から図書館で働き始めた水季。海が一歳の時、津野の「無理しないで」発言に対し、水季が「無理です。無理をしないと、自分も海も死んじゃう」と本音(弱音)を吐露したことをきっかけに、津野は水季をサポート。

海が三歳の頃には、保育園のお迎えも慣れたものになっていた津野。この時、海を演じていたのが泉谷星奈さんの実の妹・月菜さんで、今回の特別編での4歳時の海も引き続き演じました。

これまで夏に辛辣な態度で、付き合ってはいなかったと言いながら、恐らくは水季のことが好きだったのだろうと推測された津野ですが、今回その辺りが明確になると共に、水季も単に津野の好意を利用していたのではなく、彼女の気持ちも傾いていて、ある種の両想いだったことが描かれました。

津野のデートの誘いに「ちょっと今、自制かけてて。津野さんのこと、好きになりたくないんですよ」と、表面上の言葉とは裏腹な、ほぼ告白で応えた水季。

安物ではあるけれど、大学時代以来のマニキュア(=ペディキュア)を塗り、精一杯のお洒落をしてデートに向かった水季ですが、会話の中にはちょいちょい海の話題を挟み、予防線。それでいて、津野の肩に寄りかかってみたりと揺れる心。

水季宅に場所を移し、貯金とか家賃とかリアルな話で、さらに粘る津野でしたが、上書きできない夏への想いと、一番と決めた海への愛情が、津野との恋愛で薄れることを恐れ、津野の申し出をフェードアウト気味にかわし、自分の気持ちに蓋をして、恋を強制終了。

今回、弥生(有村架純)の顔出しはなかったものの、夏がペディキュアをしていたという弥生に電話をし、デートの誘い。二人の恋のはじまりと、水季と津野の恋の終わりが鮮やかに、そして切なく交錯するラストとなりました。

余談:昨日のNHK『土スタ』ゲストは土屋太鳳さん。相変わらず、真面目なので彼女の話自体はたいして面白くないのですが、インタビューコメントで、ドラマ『Shrink(シュリンク)―精神科医ヨワイ―』で共演した中村倫也さん、朝ドラ『まれ』で共演した山﨑賢人さんと大泉洋さんが登場。

『土スタ』の番組としての「格」からすると、トップスターを3人も引っ張ってきたのは「稀」。昔、土屋さんと熱愛報道もあった山﨑さんが、結婚後の彼女にコメントしたのは貴重。あと、大泉さんは安定の面白エピソードで、楽しかったです。「NHKプラス」で配信中。


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