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映画日記『すずめの戸締まり』

週一で映画館に足を運ぶ新習慣の第15弾。今回は、先週公開され大ヒット中の『すずめの戸締まり』。『君の名は。』『天気の子』の新海誠監督の最新作。

普段は映画館に到着して席を決めるのですが、平日昼とはいえ、良い席が取れなくなる可能性を考え、事前にネット予約。入場する際には特典で「新海誠本」という薄い本をいただきました。

九州の田舎に暮らす女子高校生・鈴芽(声:原菜乃華さん)が、扉を探す不思議な青年・草太(声:松村北斗さん)と出会い、災いをもたらす扉を閉めるために日本各地の廃虚へおもむく(シネマトゥデイより抜粋)

以下、ネタバレあります。

東日本大震災を真正面から描きつつ、エンタメとして見事に成立。一種のロードムービーで、鈴芽と草太、そして猫のダイジン(声:山根アンさん)が、九州から四国、神戸、東京、東北を北上。各地での人との交流と扉を閉めるまでの顛末がセットで、物語はテンポよく進み、飽きさせない構成。

「新海誠本」の企画書前文によれば、物語の柱は3つ。①過去にある出来事があった鈴芽の成長物語(喪失感からの脱却)、②鈴芽と草太のラブストーリー。

③日本各地で頻発する災害(地震)を“戸締まり”で防いでいくという、民俗学的な要素を含む、衰退する現実のこの国に対する希望の物語。映画を見た後に読みましたが、なるほどなるほど。

事前知識をあまり入れずに見ましたが、他の出演者として鈴芽の叔母役を深津絵里さん、鈴芽らが出会うスナックママ役を伊藤沙莉さん、草太の友人役を神木隆之介さん、草太の祖父役を松本白鸚さん、鈴芽の母役を花澤香菜さんが演じていました。

一人暮らしが長い身としては染みる終盤の「お帰り」というセリフ。何気ないその言葉に込められたメッセージは、現在の日本のみならず、世界中の様々な局面でかけてあげたい言葉。

『君の名は。』『天気の子』に続く災害三部作の集大成。内容的にも深化していて、前二作を面白いと感じられた人なら、満足できる作品になっていると思います。エンディングも秀逸なおススメ作品。




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