新ドラマ『恋マジ』＆『先生のおとりよせ』ほか

かつて『恋を何年休んでますか』（2001年）というドラマがありました。平凡な主婦たちが、忘れていた恋心を思い出すという一種の不倫ものではありましたが、「恋」というものへの憧憬、あるいは「神話」が信じられていた時代だったなと。

現在放送中のドラマ『恋せぬふたり』に描かれているような、他者に恋愛感情も性的欲求も抱かない「アロマンティック・アセクシュアル」ほどではないにしろ、「恋愛は時間（お金）の無駄」という人も増えている昨今、恋愛ドラマも難しい時代ではあります。

そんな中、広瀬アリスさん主演の『恋なんて、本気でやってどうするの？（＃恋マジ）』が解禁されました。お相手は、朝ドラ『カムカムエヴリバディ』でヒロイン（上白石萌音さん）の相手役・稔さんを演じて、一躍知名度を高めた松村北斗さん。

4月スタートの同作は、現在浜辺美波さん主演で放送されている『ドクターホワイト』のフジテレビ月曜10時枠。脚本は『ラブジェネレーション』や朝ドラ『純情きらり』の浅野妙子さん。基本、信頼がおける方ではありますが、『黄昏流星群』のようなことがなければいいなあ（笑）。

洋食器メーカーのデザイナー・桜沢純（広瀬さん）。仕事も私生活も充実していて、「恋なんていらない！」と宣言していましたが、実は恋愛経験ゼロ・男性経験ゼロ。そんな彼女が、恋愛刹那主義のフレンチビストロのギャルソン兼見習い料理人・長峰柊磨（松村北斗さん）と出会い…。

“オタク”という言葉が市民権を得て、今ではそれを自称する人も少なくない昨今。ＢＬ好きな“腐女子”という言葉も、もはや恥ずかしさは薄れ、確固たるジャンルとして確立してきた感。

子供の頃から少女漫画も愛好していましたので、少年愛的な名作はいくらかは読んできましたが、近年のＢＬ系はほとんど知らず。そちら方面の漫画家ランキングを掲載しているあるサイトを見ましても、よしながふみ・雲田はるこ・ヤマシタトモコ・宝井理人ぐらいしか知らないなあ（敬称略）。

そんなＢＬ漫画家さんのお一人、中村明日美子さんと、小説家の榎田ユウリさんの共著『先生のおとりよせ』が、4月期にテレビ東京でドラマ化されるそうです。向井理さんと北村有起哉さんの共演による異色のグルメドラマ。脚本は『半径5メートル』藤平久子さん、三浦希紗さん、谷口純一郎さん。

ドSで不愛想な官能小説家（向井さん）とドMで明るくフェミニンな漫画家（北村さん）。正反対な二人が共同で作品をつくることをキッカケに始まる、「おとりよせライフ」を描く、新感覚コメディ×グルメドラマ。

先生のおとりよせ

ここからは駆け足で。まずは、道枝駿佑さん主演の『金田一少年の事件簿』の続報。次の朝ドラ『ちむどんどん』のメインキャストも決まっている上白石萌歌さんが美雪役、沢村一樹さんが剣持警部に決定。姉と共に知名度の高い上白石さんと、主役級の沢村さんという万全のキャスティングです。

次は沢村一樹さんつながりで、素人探偵の浅見光彦を主人公とした新シリーズが始まるという話。主演の光彦役はEXILEの岩田剛典さん。『相棒』など刑事ドラマを多く手がける岩下悠子さんの脚本で、第一弾の『軽井沢殺人事件』は2月28日に放送されます。

最後は、江口のりこさん主演で好評を博したドラマ『ソロ活女子のススメ』の続編が、4月6日から放送スタートする件。前作で共演の小林きな子さん・渋谷謙人さん・佐々木春香さんと、ナレーションの大塚明夫さんは続投。脚本と監督も引き続き及川博則さん。