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凡人社イベント終了

凡人社主催のイベント、「日本語を「いい加減に」ながめてみると」終了。

ご来場の皆さんありがとうございました。250人、定員の申込みがあり、そのうち186人MAXの方が来てくださりました。

内容は、主には本の紹介でした。最後に、本の内容から日本語教育を考えるというお話をしました。


イベント開催中に、コメントがチャット欄に大量に来まして、最後まで時間内ではお答えできませんでした。主に、「フィラーを教育項目として積極的に教えることには反対」に、反対する意見が多かったと思います。


これは今後も色々と考えたり研究していくべきテーマですが、「自然な日本語」=フィラー教育みたいにして、項目を立てる教科書には懐疑的です。自然な日本語をインプット教材として使うことと、自然な日本語をアウトプットとして押し付けることは、発想として距離があります。


ジャック・イベールという作曲家のディベルティメントという曲がYou Tubeにたくさんあがっています。どの演奏も熱演で、一つ一つ聴くといいのですが、狙ったような演出が多い。ちょっとJazzyにやりたくなるのでしょうか、さながら、香料でそれっぽい匂いをつけたクッキーのよう。

1つ貼っておきます。


https://youtu.be/njZQTavSdks


昨日、ベルリン・フィルのを聴きました。これは有料動画ですが、まとにかく、圧倒的にうまいです。何が違うかというと、そういう香料をふりかけずに、ストレートに演奏してるんです。それで、この曲の魅力が伝わるという確信みたいなものを、演奏者が持っていて、サイモン・ラトルがそれをうまく引き出している。分かりやすいのはトロンボーンのビブラートです。ほとんどの楽団でスライドを使って音程を揺らすのですが、ベルリン・フィルはそれをしていない。無添加です。それが「自然」だと思います。



自然な日本語も、少なくともフィラーのような無意識に発せられる要素を、意識的に教育しても、トロンボーンのビブラートのように、添加物的な仕上がりになりはしないでしょうか。今後、そういう研究をしていく必要はあるでしょう。


ともあれ、色んな意見が聞けて楽しかったです。願わくば、今日の話を聞いて、一人でも多くの人が実際に本を読んでくださればいいなと思います。

終了直後、Twitterに、読んで参加しましたという方が呟いてくださって、わー嬉しいと思いました。

一日雨でした。桜が咲きました。雨の桜の写真を撮ってみました。なかなかいいです。

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