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集英社 みらい文庫大賞 応募しました

初めに

 最近小説を全く書かずにゲーム配信ばかりしているなぁ、そんなことを思った。そう、小生は小説家になりたいという夢がある。にもかかわらず、ここ最近は一切文字を書かずに過ごしてしまったように感じる。よくない。そう、良くないのだ。
 原因はいくつか考えられるが、一番は体調だろう。最近リアル世界でかなり大量のストレスが舞い込んでくるようになってしまい、精神的に疲弊してしまったのだ。こうなると、いざ小説を書こうとデスクに向かったとして、一切文字が浮かんでこないのである。
 それどころか、睡魔が連続的に押し寄せてきて、気が付けば布団の中へダイブ。
 それを阻止するためにゲームを始めれば、限りある体力のすべてをゲーム配信に使ってしまい、結局小説は書けませんでしたァ! となってしまうのだ。
 これは良くない。そう思った小生は、小説賞の応募を探すことにした。

短い賞ないかなぁ?


 まず最初に取り組んだのは、新人賞をまとめているサイトを漁ることだった。ここには、締め切りと大雑把な文字数が表示される。いくつか気になるものがあったが、その中で特に興味をそそられたのが、集英社みらい文庫大賞である。
 何が一番気に入ったかというと、集英社という部分である。
 小生、子供の頃漫画にはあまり触れることなく育ってきたのだが、ある一定の年齢に達した頃、集英社の漫画がめちゃくちゃ面白いことに気づいてしまったのだ。
 今では生粋の漫画好きなのだが、さて、そんな集英社。なんと自社の漫画を小説にして自動文庫として販売しているのだ。小学校の図書館に漫画を置いておくことはなかなかしにくい。その代わりに、小説を置けばよかろうという手法である。
 実際小生も鬼滅の刃の小説を手に取ってみたのだが、これがまた面白かった。漫画で一度表現されている世界を、今度は小説で味わうことができるのだ。しかも、漫画の挿絵が入っているため情景描写を絵として理解しやすい形になっている。
 小説に触れるきっかけとして非常に有意義な仕上がりになっているのが集英社みらい文庫である。
 そんな面白い取り組みをしている集英社が、新人を含め小説家を募集しているときた。しかも五つの部門で。これはぜひやってみよう。というのが今回の経緯である。

どの部門行くか?

 今回小生が狙ったのは「1章だけ大賞」である。
 ルールは至極単純明快。物語がこれから始まるぞというところまで書いた小説の公募である。つまり文字数もかなり少なくていい。なんと、40字×28行で最大20枚とのこと。つまり、文字数にして大体二万文字程度。しかも、キャッチコピーが『冒頭だけで「あ、この話読んでみたい!」と思えるような“作品の最初の最初”を募集しています。イメージは、「ここから物語が始まる!というところ”まで”」。キャラクターだけ、設定だけ、出会いだけ、アイデアだけ…どんなものでも、あなたの「こういうの描きたい!」がギュっと詰まったものを届けてください。』とのこと。
 つまり、つかみが面白ければなんだっていいというのだ。
 最近小説が書けずに悩んでいた小生にとって、リハビリにもなるいい機会であった。
 また、幸いなことに応募できるテーマは五つも存在している。自分の一番好きなジャンルを持ってきやすいということだ。
 できる限り児童文学っぽさを残しつつ、かつ自分の特ジャンルで攻める。それが今回の目標となった。
 さて、執筆と行こう。

わたし、これなら詳しいです!部門

 狙うことにしたのは「わたし、これなら詳しいです!部門」である。この部門に限り、そのジャンルでどのような功績を残したのかについて記入する欄が設けられているからだ。小生は今大きな声で言えないのだが、かなり長期にわたってとあるジャンルでの成果を持っている。いくつも賞を取っている経験もあるため、行けるかもと感じたのだ。
 何より、小生が小説家を目指す理由の一つに、小生自身がこれまで培い努力してきた世界を世間に発信することが挙げられる。つまり、小生のゴールは自分がやってきたことをみんなに知らしめることなのだ。
 むしろ原点回帰と言ってもいいだろう。そんな部門、応募しない方がもったいない。
 というわけで、早速書き始めることにした。もう頭の中にプロットは出来上がっている。主人公は小学五年生。魔王と出会い、少しずつ成長していく物語。障害となるのは村社会、学校でのいじめ、家庭環境、そして物語の根幹となるテーマ。いくつものパターンで物語展開が可能となっている。
 よし書くぞ。と書き始めたはいいが、本応募は今月末10月31日の昼12時まで。残り時間はあとわずか。たったの一週間しかない状況でスタートだ。

スランプかも

 26日木曜日、無事に二千文字の執筆が完了した。頭の中にあるプロットを書き出さず、キャラ設定も掘り下げず、とにもかくにも物語を紡いでいく。今回の目標は書くことだ。とりあえず書けるところまで書けばいい。その思い出書き続け、何とか二千文字を超えた。
 正直に言おう。絶望した。あまりの執筆速度の遅さに絶望した。
 小生は一日あれば一万文字は書けるくらいの執筆速度だ。タイピングも遅くはない。それなりに書くことができるはずなのに、一日かけてたったの二千文字しか書けなかった。これはおそらく、物語の展開が定まっていなかったからだろう。そう思うことにしてこの日は眠りについた。

 27日金曜日、この日は体調を崩した。朝からうまくいかない。気が付けば夜になっていて、夜はラジオ配信を予定していたなぁ、なんて考えながら眠りについた。結局、翌日になるまで起きることはできなかった。

 28日土曜日、この日はプロットを書き出すことにした。一日休んだことも相まって、冷静な目で作品を見つめることができる。キャラクター設定も落とし込み、作品の全体的な流れを想定する。ここで気づいたのだが、小生はこの賞に対しての打ち込み方を間違えていた。
 本来であればこの賞は、物語の起承転結で言う起の中の始まりを募集しているもの。にもかかわらず、小生は短編小説を書こうとしていた。それではだめだ。ここからどんなふうに物語が展開してくのか、読み手が続きを欲してしまう書き方にする必要があるのだ。
 ということで、先日書いた二千文字のうち一千五百文字を削除した。物語の流れや方向性も大幅に修正。翌日から執筆に入ることとする。

 29日日曜日、この日は夜から配信予定がある。つまり制限時間は日中のみ。昨晩ほぼオールで作業を進めてしまったため、めちゃくちゃに眠い。このままでは作品を書くことはできないだろう。と思いながらとりあえず集中し最後まで書ききった。現状八千文字。さすがに眠い。
 小生は眠りについた。

 30日月曜日、朝早起きした小生は、昼間のうちに用事を済ませる。さて、執筆作業だ。と途中までは良かったのだが、本日も夜からコラボ配信がある。それの準備をしているうちに配信時間がやってきて、何とか配信を終わらせた。まずい、このままのペースだと、間に合わない。

 31日火曜日、深夜0時。配信が終わると同時に、小生はワードを起動した。前日に書ききった内容を読み返し、描写を修正していく。気になる点は削除したり書き足したりを繰り返す。そして、募集要項を深く読み直し、問題がないことを確認。
 うん、大丈夫そうだ。三度読み直したうえで、面白いと判断。自分が面白いと思える作品だ。これでもし箸にも棒にも掛からぬ程度だったとしても満足はできる。中途半端でつまらない作品を応募するわけではない。小生はやれるところまでやった。書けるところまでは書いた。自分自身での評価は、面白い、だ。続きが読みたいと思える作品が書けた。というか、続きが書きたい。もし仮にこれがダメだったとしても、いつか修正して書き足したものを別の出版社に応募したいとすら思えるくらいには面白い。
 小生は集英社みらい文庫のHPを立ち上げ、必要事項に記入を済ませた後、応募を行う。
 あとは、野となれ山となれ。人智を尽くして天命を待つのみ。

終わりに

 久しぶりに小説を書いて分かったことは、活字に弱くなっているということだ。最近小説を書かないどころか読まなくなっている。これは非常に良くない。物語が思い浮かぶ以前の問題である。文字で世界を表現できなくなれば、小説家の道は終わる。小生が目指しているのは一次元の世界を豊かにすることだ。文字という限られた世界で、様々な色や香りを描いていきたい。それが小生の望みだ。
 ここで筆を折るわけにはいかない。
 故に、これから先、小生は読書量を増やしていこうと決意した。
 さて、次に応募する賞も決めていかないといけないな。

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