誰にも教えたくない、秘密基地のような喫茶店。
以前最寄だった駅前に、ハリーポッターで出てくる魔術師御用達の杖が売られているかのような出立ちの建物がある。
私はこの店が開いている瞬間に出くわしたことがない。
外壁の古びた時計が7:25で止まっている。
看板も仕舞われている。
閉店しているんだろうな。
そう思い込んでいた。
喫茶店巡りをしようとGoogleマップで検索していた。
「火曜日 14:00〜18:00 営業」
と書いてある…。
死んでいると思った店、実は生きていたのか…?
気になってしょうがなくなった。
思い立ったらすぐ行動するのが私。
いざ出陣。
門が開いている……
恐る恐る扉を開けるとそこには…
修学旅行でコテージに初めて宿泊した時に味わったワクワクした感覚を思い出させてくれる空間が、そこには広がっていた。
メニューはコーヒーのみ。
それがまたいい。
カップのデザインがオリジナルでかわいい。
いつまでも見ていられる。
内装は、黒澤明監督の美術監督をされていた「村木忍」さんが手がけたそう。
内装の一部があえて曲がっていたり、暖炉に見えるものが実は暖炉として機能せずオブジェだったり、真新しく見せない為にわざと使い古したような色合いになっていたり。
この店に20年も通っているという常連のおじさんが熱く語って教えてくれた。
この店ではコロナ前に歌声喫茶を毎月やっていたようで、そのおじさんは歌声喫茶の司会も勤めていたそうだ。
「いつ再開できるかねぇ?」と
心待ちにしているようだった
一階から見下ろす半地下の空間はなぜか高揚感が高まる。
「半地下萌え」と名付けよう。
風合いのあるランプや飾られている雑貨、こだわりぬいた内装を眺めながらコーヒーを嗜む。
木材のあたたかさが心を満たしてくれた。
常連さんと、店主の奥様で他愛もない会話を弾ませている。
心地良いBGMのようだった。
簡単には姿を現さない。
まるで魔法を使って姿を消しているような、幽霊のような。(誉め言葉)
そんな場所に侵入できたことが、好奇心を感じて心が踊った。
知る人ぞ知る、秘密基地のような最高な喫茶店だった。
休みを取ってでもまた訪れたい。
そう思える喫茶店だった。
場所
営業時間
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