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【2021年最新】タスク管理ツール比較

オンラインで使えるタスク管理ツール、いろいろありますが、比較検討するのは結構たいへん。今回、1年ぶりに乗り換え検討をするにあたって、改めて調べたのでシェアしたいと思います。
昨年2月に一度、同様に比較した記事を投稿していますが、各社どんどん機能を追加・改善しているので、変化があったと思います。
評価は独断と偏見、ご紹介内容も私が触ってみた範囲なので、もし間違いがあればお知らせいただけたら嬉しいです。

今回ご紹介するタスク管理ツール

今回は、以下の8ツールをご紹介します。

無題のプレゼンテーション (2)

主要な機能比較

私が検討するときにチェックしたい主な機能で比較表を作ってみました。
●:その機能がある/できる
△:一応あるけど●より劣る
ー:そのツールの中ではできない(他ツール連携やプラグインで可能になる場合もある)
※「●」でも、プランによってはできない場合もあるので注意。

無題のプレゼンテーション (5)


比較した機能の紹介
1)ガントチャート/タイムライン
縦軸がタスク、横軸が日付になっていて、いつからいつまで各タスクが進むのかが見渡せるチャート。計画を立てるのに大事。
2)サブタスク(親子関係)
タスクをさらに分解してタスク同士の親子関係を作れる機能。タスクを構造的に整理するのに大事。
3)依存関係
タスク同士の前後関係を設定する機能。Aの次がBと設定すると、Aの終了日がずれると、Bの開始日も後ろにずれる。Aが完了になるとBの担当者に通知が行く。計画を立てるのと、進行中の連携に大事な機能。
4)ボードビュー
タスクがカード状になっていて、ステータスが一覧しやすいビュー。
タスク管理ツールに慣れていない人にとって見やすい、とっつきやすいビューだと思います。
5)テンプレート
プロジェクト単位・タスク単位でテンプレートとして保存できる機能。
手順を書き込んでおくことにより、手順書の役割も果たす。
不定期で何度も同じ業務がある場合に便利。
6)繰り返し
指定したサイクルで自動的にタスクを作成してくれる機能。
ルーティンワークに便利。
7)カスタムフィールド
ツールにデフォルトである欄以外の欄を作れる機能。
8)タイムログ
タスクごとに予定工数や実績工数を入れておける機能。
「●」は、ツールにタイマーもあるもの。「△」は入力欄のみ。
工数管理が必要な業務には便利。
9)デスクトップアプリ
常に立ち上げておかないと見忘れてしまって意味がないので、ブラウザでは無くデスクトップアプリがあると便利です。
10)スマホアプリ
移動中もチェック・更新できると便利。ブラウザでも快適に使えればOKですが、やっぱりあると便利。

無題のプレゼンテーション (3)

各ツールの特徴

高機能 Wrike

プロジェクト管理ツールとして必要な機能は全部載っかっている、私的には最強ツール。
MS Projectとかでがっつりプロジェクト設計して管理していたひとにもある程度満足できる機能がありながら、基本機能は不慣れなメンバーも直感的に利用できるようになってると思います。
便利な機能を挙げ出すとキリがないので、特にご紹介したい機能だけをピックアップします。

★オススメポイント① タスクの依存関係から日付を自動計算
タスク同士の依存関係とそれぞれのタスクにかかる日数を設定すると、先行タスクの日付がずれたら、連動して依存している後続タスクの日付も自動で変更してくれます。
また、「タスクAの終了から○日後にタスクBをスタート」や、「開始日は依存関係にかかわらず固定」といった少し複雑な設定も可能。
この機能の利用して、プロジェクトのテンプレートを作成し、マイルストーンとなる日付を入れたら、ほかの全てのタスクの開始日・期日が自動的に入る、といった使い方が可能です。

★オススメポイント② ガントチャートのスナップショットがとれる
「スナップショット」という機能で、その時点のガントチャートを記録することができます。プロジェクトとは別のURLが発行されるので、顧客などWrikeを共有していない関係者にも見せることができます。

★オススメポイント③ 「リクエストフォーム」で依頼~タスク管理が自動
依頼のフォームを作ることができ、「そのフォームが送信されたらこのタスクが自動的に作られる」という動きが実現可能。
フォームは、WEB上に公開可能なので、例えばお客様に共有して依頼をもらって実行するまでを自動的に管理するような使い方が可能。
★残念ポイント 上位プランでないと最大限活用できない
魅力的な機能の多くが、9.8ドルのプランでは利用できず、上位プランの契約が必要です。上位プランは価格2倍以上の24.8ドル/アカウント。

こんなチームにおすすめ
・プロジェクト管理ツールに抵抗感があまりない
・長期プロジェクトが多い
・ガントチャートを重要視する

機能とかわいさの両立 Asana

見た目がかわらしく、レスポンスも良いので、プロジェクト管理ツールに抵抗感がある方にも使ってもらいやすいと思います。

★おすすめポイント① タスクが完了すると動物が祝ってくれる
大人でも、こんなことで以外と盛り上がります。かわいいですよ。

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★おすすめポイント② ボードビューのリスト名が手軽に変更可能
多くの場合、待機中・進行中・完了など、プロジェクト内のタスクの進捗ステータスが表示されることが多い、リストのタイトル部分(画像赤枠)が、Asanaの場合は、タスクのステータスと紐付いておらず、「セクション」と呼ばれる、ユーザーが自由に設定できるグルーピングで設定できる仕様になっています。
これによって、所謂「プロジェクト」の進捗管理だけでなく、例えばプロジェクト化される前の課題のINBOX的な使い方や、定例会議のアジェンダ的な使い方など、活用方法に幅が出てくると思います。

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★残念ポイント① サブタスクが使いにくい
ほかのツール同様に、タスクに紐付くサブタスクを作ることが出来ますが、タイムライン上でサブタスクは表示されません。
サブタスクを「プロジェクトに追加する」という手動の操作をするとタイムラインに表示することも出来るのですが、その操作をすると、そのサブタスクは、リストビューではサブタスクの階層とタスクの階層の両方に表示されてしまうという謎仕様で、タスクの総量がわからなくなります。
これさえ改善されればAsanaを使いたいのですが、おそらく信念があってこの仕様なんだと思います。

★残念ポイント② タスクの開始日欄がデフォルトで出てこない
タイムライン上でタスクを作る場合には問題ないのですが、リストビューでタスクを入れていく場合、デフォルトでは「期日」欄しかなく、「開始日を追加」をクリックして欄を表示させてから開始日を入れなくてはなりません。地味に面倒。

こんなチームにオススメ
・プロジェクト管理ツールに少し抵抗があるメンバーがいる
・半年以上のプロジェクトが少なく、短期プロジェクトあるいはルーティンのタスク管理がメイン
・ガントチャートを顧客と共有する必要が無い

無料でも機能充実 ClickUp

プロジェクト管理ツールの決定版になっちゃうのか?と注目しているツール。見た目もかわいく、機能も充実、価格も5ドル~と安い。

★オススメポイント 無料でほとんどの機能が使える!
多くの場合有料プランでないと使えない、ガントチャート・タスクの依存関係・カスタムフィールド(関数も!)・タイムログ・OKRとの連動機能、全て無料で使えます。びっくり。
(一部レポート機能等が使えない・「スペース」と呼ばれる、プロジェクトを入れる場所が5つまで・ユーザーの権限設定が細かくできないという制限のみ。)
★残念ポイント① スマホアプリが見にくい
メンションの通知が飛んでくるのですが、タップしてもそのコメントには飛ばず、トップ?画面にいきます。また、画面そのものも私にはちょっとわかりにくく感じます。

★残念ポイント② 全く日本語対応していない
慣れてしまえばなんてこと無いんですが、プロジェクト管理ツールって、便利な機能ほど、日本語で書かれていたとしても、実際操作してみないと腹落ちしにくいので、私のような英語アレルギーさんがチームにいる場合、導入のハードルは高くなるかもしれません。

こんなチームにオススメ
・無料でプロジェクト管理ツールデビューしてみたい
・無料の範囲でAsanaを使っているけど物足りなくなってきた(が、無料で使い続けたい)
・全員英語に抵抗がない
・工数記録が必要

急速発展中の国産ツール Repsona

タスク管理ツールの有力ツールは海外制がほとんどである中、各ツールのいいとこ取りをしながら休息に発展してきているツール。料金も月650円/アカウント とリーズナブルなので、個人的に熱烈応援中。1プロジェクトならずっと無料なので、多くの方に試していただきたい。

★オススメポイント① 日本語やっぱり便利
全てが日本語ベースで作られてるので、ツールに抵抗がある人も使いやすいと思います。

★おすすめポイント② 開始日と終了日が入れやすい
期限の欄をクリックするとカレンダーが出てきて、最初にクリックした日を開始とし、その後マウスを動かしたエリアを選び続け、次にクリックした日が終了日になる。文字だと伝わりにくいけど、開始と終了の欄が分かれてないのでとても気持ちよく入れられる。

★おすすめポイント③ ”ボール”という機能
タスク担当者のほかに、「今だれボールだっけ?」の”ボール”という機能があります。自分が返事をしないと進めない「私ボール」になっちゃってるタスクがぱっと見られるのはとても便利。

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★残念ポイント まだまだ機能が足りない
テンプレートがタスクのみでサブタスクを含めて作れなかったり、繰り返し機能がなかったり・・・私の使い方だと、有料契約に踏み切るにはまだ機能が足りないところです。(でも、急速に発展してるので、いつかは!と待っています。)

こんなチームにオススメ
・英語アレルギーの人がいる
・ルーティン業務には使わない
・工数記録は要らない

国産でメジャー backlog

国内だとかなり採用されているツール。
プロジェクトを管理するにはちょっと機能が足りず、単純にタスクを管理するにはtoo much感があります。

★おすすめポイント① アカウント数に関わらず固定料金
スタータープランで30人まで、それ以上のプランではアカウント数無制限。
関わる人数が多いプロジェクトではコストメリットが出やすいです。

★おすすめポイント② 日本語チャットサポート
わからないときに日本語のチャットサポートが受けられるのは非常に助かります。
★残念ポイント① タスクの依存関係を作れない
ガントチャートがあるのに、先行タスク・後続タスクがどれだか紐付けられないし、日にちも手入力が必要ので、タスクは管理できるけど、プロジェクトとして全体管理するのは困難。

★残念ポイント② ガントチャートの絞り込み・並べ替え機能が弱い
自分が必要な情報だけに絞ることができないので、せっかくのガントチャートがあまり使われなくなる。

こんなチームにオススメ
・プロジェクトを管理するのではなく、残タスクが見渡せればOK
・関わる人数が多い

シンプルなタスク管理 Todoist

私の記憶が確かなら、個人のTodo管理ツールとしてスタートしたツール。
そこにチームでコラボレーションできる機能が追加されていった、という経緯だったと認識しています。プロジェクトの管理というより、TODOの管理。

★おすすめポイント① TODOリストとしてわかりやすい
シンプルで、ガシガシと消し込んでいきたくなる見た目。

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★おすすめポイント② 生産性を教えてくれる
どれだけのタスクのうち、どれだけ消化したのかを生産性として教えてくれるので、どんどん消し込みたくなる。

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★おすすめポイント③ インボックス
とりあえず入れておく「インボックス」という場所が標準装備。思いついたときに入れておいて、あとから各プロジェクトに移動させられるのが便利。
★残念ポイント 
TODOリストと割り切る分には特になし。

こんなチームにおすすめ
チームと言うよりは個人利用がよりオススメ。
チームで使う場合は、backlog同様に、プロジェクトの管理ではなく残タスクの管理だけが必要というチームで。

ボードビューといえば Trello

シンプルにTODO管理をするなら、必要十分な感じがしますが、
使用目的を限定していないので、使い方には工夫が必要。用途にあわせて様々なプラグインがあります。

★おすすめポイント① TODO管理以外に、ブレストやKPTにも使用可能
ホワイトボードに付箋を貼っていくように使えるので、工夫次第で様々な利用方法があり得る

★おすすめポイント② ガントチャートが要らなければ、無料でも充分
基本機能は、付箋を貼るボード10枚まで無料。
★残念ポイント プロジェクト管理ツールとしての機能は中途半端
有料プランで使えるタイムラインビューができた割に、サブタスクは表示されなかったり、サブタスクがチェックリストの延長線でしか無く、細かい設定はできなかったり・・・。プロジェクト管理には物足りない。

こんなチームにおすすめ
・管理すべきタスクの量は多くない
・高機能なツールに抵抗がある
・ガントチャートは要らない

バックオフィス業務特化 Bizer Team

Todoistが個人のTODO管理をベースに、チームでも使えるようになっているのと比べると、こちらはチームで行うTODO管理に特化しています。
プロセスを可視化して、改善につなげるという思想があるので、1つ1つのタスクの流れが見やすいインターフェースと、稼働時間を記録する欄があります。

★おすすめポイント① 業務の流れの見やすさ・入れ替えやすさ
タスクごとのプロセスが縦に並んでおり、見渡しやすく、ドラッグ&ドロップで入れ替えも容易。(他のツールだと、名前順で勝手に並び変わったりしてしまうことがある)

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★おすすめポイント② 簡易なタイムログ
タイマーまであるのも便利だけど、スタート・ストップ忘れがち。
Bizer Teamのタイムログは、ざっくりと入れていけるので結局合理的かも。

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★残念ポイント① 機能の割にはお高い
稼働記録以外ほとんどのことはTodoistでもできるのに、価格が3倍以上。

★残念ポイント② 「先行タスクが完了したら通知」ができない
チームでの利用、生産性向上をうたっている割に、これができないのはもったいない。

こんなチームにおすすめ
・バックオフィスなど、ある程度定型的な業務を繰り返すチーム
・シンプルにプロセス管理ができればよく、計画を立てる機能は要らない

まとめ

だだーっとご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
前半4つ(Wrike/Asana/ClickUp/Repsona)が比較的「プロジェクト」の計画・管理に適したツール、後半4つ(backlog/Todoist/Trello/Bizer Team)が比較的「TODO管理」に適したツールと整理できると思います。
高機能だから使いやすい、というものでもなく、目的とチームの個性に合ったものを選ぶのが成功のポイントです。

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