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新米広報が、ブランディングにおいてのピース又吉と綾部の差を考察

先日、News PicsでOFFRECO.の「ブランド創りの極意」を視聴。番組内で言及された、「ピース又吉はブランディングできている一方で、綾部はブランド好きのくせにできていない」という平成ノブシコブシの吉村の発言をきっかけに、なぜ、綾部と又吉に差が出たのかを考えてみることにした。
(まだブランディングの勉強中かつ、ピースに詳しくないので、間違っているところ、ズレているところあったらすみません)

「火花」出版までは、綾部>又吉だった

又吉が芥川賞を受賞するまでは、男前でしゃべりが上手いのに抜けている綾部がピースを引っ張っていて、又吉はどちらかといえば「じゃない方芸人」の印象だった。綾部単独のバラエティ出演も多かったと記憶する。
実際、ニホンモニターによる2012年のタレント番組出演本数 ランキングでは
綾部は451本の10位、又吉は400本の17位だ。
(参考:https://www.oricon.co.jp/news/2019618/full/)

火花以前、以後の二人のブランドの違いを、キャラクター・第三者評価・アクション・支持層の4軸で分析してみた。

■火花出版(2015年)以前の、綾部と又吉のイメージ

<綾部>
キャラクター:男前、しゃべりがうまい、熟女好き
第三者評価:吉本男前ランキング2012〜2014年 連続1位
アクション:30歳年上の藤田紀子と交際、アメトークの熟女芸人に出演
支持層:お笑い好き
<又吉>
キャラクター:文学と音楽が好き、独特のファッション、おとなしい
第三者評価:よしもとオシャレ芸人2011〜2013年 連続1位
アクション:夕暮れひとりぼっちを出版、別冊文芸春秋で短編を寄稿
支持層:お笑い好き、文学好き

■火花出版(2015年)以降の、綾部と又吉のイメージ

<綾部>
キャラクター:男前、しゃべりがうまい、熟女好き
第三者評価:なし
アクション:昼ドラ「別れたら好きな人」主演、ニューヨークに拠点を移す
支持層:お笑い好き
<又吉>
キャラクター:作家、文学と音楽が好き、独特のファッション、おとなしい
第三者評価:芥川賞受賞、ベストドレッサー賞受賞
アクション:『文學界』2月号に『火花』を発表
支持層:お笑い好き、文学好き

又吉と綾部のブランディングの差を考察する上で、又吉の芥川賞受賞(第三者評価)と綾部のペニオク不祥事事件が2人の命運を分けたのは明らかだが、綾部の「打ち出しイメージと支持層の不一致」も見逃せない。
又吉の文学好きイメージと、文芸誌に寄稿、連載、書籍の巻末エッセイ執筆など文学業界への継続的なアプローチは、文学好きの間で彼の認知と支持を獲得することに成功した。
一方、綾部の熟女好きのイメージはアメトーーク!などでネタとして扱われ、一時的にテレビ露出にはつながったが、それによって彼はどういった支持層を獲得できたのだろうか?

綾部ブランドは、どうすれば良かったのか?

パターン①;芸人としての綾部ブランドの成長にフォーカスを当てる
綾部は熟女好きキャラによって、「アメトーーク!」の「熟女芸人特集」に出演できたが、この番組の視聴者層は一時的に面白がってはくれても、「熟女好きだから綾部を応援しよう」とはならない。綾部の支持層は、綾部が熟女好きだからではなく、「おもしろ」としての彼を支持していたのだから、熟女好きイメージの醸成よりも、「安定的に笑いを提供してくれる」実力派芸人としてのイメージの醸成にシフトする。お笑い舞台の出演を重ねてお笑いファン層の支持を獲得しながらスキルを磨き、R1やM1、キングオブコント(ピースは準優勝)などのお笑いコンテストで優勝を目指す。大喜利がうまいと急に実力派芸人感がアップするので、大喜利のセンスを研磨して、大喜利番組でも露出していきたい。
「熟女好き」はあくまで枝葉で、芸人力の幹を太くしていく。

パターン②熟女好きブランドの成長にフォーカスを当てる
綾部が本当に熟女が好きで、熟女好きブランドを成長させていくならば、視聴率の高い「アメトーーク!」で熟女好きイメージを世の中に発信しつつ、並行して50代〜の女性から支持を集められる活動をしていく。例えば「50代〜の女性たちがもっと恋や人生に積極的になる手助けをする」をミッションとし、「婦人公論」や「素敵なあの人」で熟女向けの恋愛相談コーナーをもつ、健康にいい料理やアンチエイジングに効果的な美容術・ファッションを勉強して主婦番組で披露する、ターゲット層向けのサービス事業を立ち上げるなど、50代〜の女性が見ているメディアに継続的に露出し、メッセージを発信し、一貫性のあるアクションをとっていくことで、ブランド成長に必要な支持層への認知は高まると思う。

以上、新米広報なりの、ブランディング考察でした〜。







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