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ネガティブな感情の時に読む物語 No.2

私は、祖母が亡くなった時、悲しい・辛いという気持ちより、後悔の中に居ました。昨日祖母のそばにいて手を握ってやれなかったこと、朝顔をみておはようと言わなかったこと、祖母が優しくしてくれたのに意味もなく毛嫌いしたこと。

私は自分がこの世で一番悪いこをした人ではないかと考えるくらいに、自分のしたことを悔やみました。自分の無力さを感じました。


そんな後悔を感じて悶々とした日々を過ごしていた時のこと、訪問看護師の方が弔問に来られました。

訪問看護師の方は、母と話をしていて私はその姿を遠くから眺めていました。すると母は涙を流し始めました。母は優しくて強く、私に涙を見せたことはありませんでした。そんな母の姿を見て、衝撃を受けたことを今も覚えています。

「奥様は、よく頑張られました。とても尊敬します。」

「公子さん(祖母)はとても優しい素敵な方でしたね。」

そのような言葉が聞こえてきました。

人の死とはとてもネガティブで暗いイメージです。

しかし彼女は悲しみに寄り添いながら、希望を与えるような声かけで、母を救ってくれたのです。母は、義母である祖母の面倒を見て、きっと辛いことも大変なことも、一人で抱えることもあったのだと思います。そんな母の存在を認めてくれる存在が、訪問看護師の方だったのです。

言葉の力はすごいな、私が看護師を目指したきっかけはここにありました。

医者は病気を治すけど、看護師は心を癒すことができるのだと。

そして心を癒すとは、人が生まれてから死ぬどの場面でも必要な能力であることを。

自分の未熟さで祖母を理解できなかったこと、母を理解できなかった後悔を機に、看護師になると決意しました。

そして、その決意はとても強く、私の道を作りました。

祖母と、本と、本当の私

私は以前、大学で出会った一つの本のことを紹介しました。それは人の死生観が書かれているものでした。

私は、当時後悔をしていたものの、祖母の死への受容は早かったように思います。

それは自宅で看取ったために、看護師の方が死への経過を教えてくださり、いつ亡くなってもおかしく無いと知っていたからでした。そのため、自分なりに祖母の死と向き合うことをしていたのです。

「生は死と隣り合わせ」私は何度もその言葉を思い出していました。

その頃から死を意識することは大切なことなのではないかと考えるようになっていました。

そして私は看護師になったら、患者さんや家族が後悔しない関わりをしたいと思うようになりました。

以前外国語の勉強をしていた経験もあり、私は外国の看護の勉強をして
もっと死生観や人の生き方、外国の医療・看護について学ぼうと思うようになりました。

それはむしろ、外国の文化を学んだ
私しかできない使命だと感じていました。

祖母とその一つの本は、私に気づかせてくれたのです。

本当に自分がやりたかったこと、

本当の私を。

本当の気持ちからの行動

私はアメリカの病院で研修のできる看護学校を選択しました。実際にアメリカの退役軍人病院へ行き、最先端の看護について学びました。私はまさにアメリカの看護師が私の理想だと感じていました。

アメリカにはナースプラクティショナーという位があり、日本で言う専門看護師のようなもの。つまり、医者に近い知識をもちより独立して患者を見る人です。知識不足を感じて後悔をしていた私は、憧れを持っていました。

またもう一つ共感したのは、アメリカはホスピスという考えが根強く、自宅で患者さんを見ることが日本より発達していました(日本は病院で最期を看取ることが多いです)。

もちろん、アメリカは医療やサービス体制が整っているということもありあますが、一番は在宅で療養や介護をする人を支えるスタッフが多いことに驚きました。

それは死と向き合う人たちを支える必須の構造だと言えました。

私はそれをきっかけにアメリカと日本の医療の違いを調べるようになりました。

ネガティブが生み出す強さ

よくポジティブな性格がいいと言われることが多いですが、私はネガティブな性格の人間だったからこそ今の人生があるのだと感じます。

人はバネのような存在です。

ある一定のストレス(圧)に対して反発して形を保つことは可能です。しかし、限界まで圧を加えると地面から離れ飛んでいく。どこに飛んでいくかは分からない。

人間もそうです。抑圧された(否定された、ネガティブな)感情は、手を話すと、他者を攻撃したり、他者から自分を遠ざけたり、極端な方へいってしまうことがあリます。

でもそのバネを利用して自分の行きたい先に行けたら?

誰よりも力強くその目標に近づくことができると考えます。

自分を持つことで、人はネガティブであればあるほど、それをバネのように力を発揮することができると。

私は、不幸と言われる人と比べたら、あまり不幸と言われる出来事は少なく、自分で自分を不幸に作り上げる(精神的に、時には行動に移した)プロでした。

そんな自分を責めて絶望や後悔を感じたことがありました。しかし、祖母の出来事をきっかけに、絶望や後悔を希望や目標に変えることができるのだと感じました。

人は生物学的に、危険な環境に身を置くことが多かったため、「もしかしらこんな悪いことが起こるんじゃないか」と命を守る行動(最悪を想定する能力)が身に付いているそうです。そのため、人は放っておけばネガティブな感情になることは生理的であるといえます。

ネガティブな感情はネガティブな行動を起こすこともあります。しかし、自分のネガティブを認め、自分の好きなことや、やりたいことを明確にすることで、ポジティブな感情の人より、思いもよらないくらいポジティブな行動を引き起こすことは可能です。

ネガティブな感情は呼吸をするくらい、自然に存在するものなのです。

ネガティブで辛いと感じているあなたへ、あなたは特別ではない。誰もがネガティブの中にいる。

あなたの本当にしたいことはなんですか?好きなことはなんですか?

自分のしたいことを明確にして、後悔したこと、つらいことをバネに、行きたい場所へいきましょう!

それがポジティブな行動を起こす近道です。

見てくださり、ありがとうございます♡これからもあなたが楽しく、健康的な人生を送れるよう、お手伝いができたらと思います! これからも面白い物語の提供や企画をする予定です!サポート貰えたら嬉しいです^_^