Akko

ヨガの学びを通じて思ったこと、今までの人生経験から学んだこと、感じたこと、そして時々突…

Akko

ヨガの学びを通じて思ったこと、今までの人生経験から学んだこと、感じたこと、そして時々突拍子もない夢の話などを綴っていきます。 フリーのヨガインストラクター、趣味は音楽活動です。

マガジン

  • 二十四節気ヨガ

    二十四節気は1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたもので、季節を表す美しい名前が付けられています。 季節の養生と季節に合ったポーズをご紹介しています。

  • 君がいたから〜二人の闘病記

    私の闘病生活を支えてくれていた夫が突然この世を去った。 彼が私にくれた命、愛、勇気を残しておきたくて綴った闘病記です。

最近の記事

二十四節気ヨガ 「処暑」

暑すぎた夏に少しバテ気味のこの頃、 のんびり構えていたら季節はもう「処暑」 暑さが峠を越えて和らぐ頃です。 「処暑」の七十二侯は ・綿柎開(わたのはなしべひらく) 綿を包むガクが開き始める頃 ・禾乃登(こくものすなわちみのる) 日に日に稲穂の先が重くなってくる頃 ・天地始粛(てんちはじめてさむし) 天地の暑さがようやく治り始める頃 と、秋の涼が少しずつ感じられる言葉が表れ始めます。 しかし、台風がやってくる季節でもあり、今も九州地方に上陸した台風10号のもたらす被害が心

    • 二十四節気ヨガ 「立秋 涼風至」

      立秋、暦の上では秋。 蒸し暑い日が続き秋の涼風は微塵も感じられませんが、 それでも、息が詰まるような暑さは少しだけ和らいだ気がします。 七十二候では、涼風至(すずかぜいたる)涼しい風が吹き始めるころ、です。 旧暦を元に8月のこの時期に七夕を祝う地域も多いですね。 二十四節気と七十二候 二十四節は太陽の動きをもとに一年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらに一つの季節を6つに分けて24等分してたもので立春から始まり大寒で終わります。 新しい季節の始まり、 立春・立夏・立秋・立冬

      • 第16話 夢の続き

        あの坂道を下り、左に曲がるとその店はある。 はるか遠くの、薄い靄がかかったような記憶の中、そのことだけが鮮明に残っていた。 しかし、さっきから何度も何度も同じ坂道を下り左に曲がってみるのだけれど、そこへたどり着けない。 秋の終わりの夕暮れは駆け足で影を長くしていく。後ろから受ける夕日に長く伸びた私の影を踏みながら、ただただ、その坂を下り左に折れまた同じ道を戻ることを繰り返している。 生まれたばかりの三日月が、濃紺へ続くグラデーションの空に浮かび上がる頃、私の影は闇の中

        • 第15話 今を生きる

          「2年後に生きている確率が10%ぐらい」 と言われてもあまりショックではなかった。前の担当の先生はがんのステージや生存率などをこちらに気にさせたくない雰囲気だったので、あっさりと生存率まで言われてちょっとはびっくりしたけれど、自分でも調べていてそんなに良い状態ではないことぐらいはわかっていたので、すんなり受け入れられたのだと思う。 もうとにかく、今はこの先のことを考えるより、 今も、今日も生きていること、 それだけで構わなかった。 東日本大地震で被害に遭われた方々のこと

        二十四節気ヨガ 「処暑」

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        • 二十四節気ヨガ
          12本
        • 君がいたから〜二人の闘病記
          16本

        記事

          第14話 音楽療法 笑い療法

          夫がいた頃はとにかくよく笑った。 とにかくよく笑わせてもらった。 もちろん喧嘩もいっぱいしたけれど、夫の面白い話に馬鹿笑いしていた想い出の方が色濃く残っている。笑うことはがん細胞を消滅させる効果があると言うけれど、本当だとすると完璧な笑い療法を実践していたことになる。 経口型抗がん剤が始まった当初は、食事制限や薬の時間などに神経質になり、大きく開腹手術した痛みや肋骨が折れた後遺症などから体力も落ちて、塞ぎ込み、家に引きこもりがちになっていた。 トイレが我慢できないという事も

          第14話 音楽療法 笑い療法

          第13話 ユーエフティユーゼル

          大腸がん手術→肺転移→FOLFOX+アバスチン療法→肺転移手術→腹膜播種→手術 たった2年半の間に起こったことだ。 腹膜播種手術後は当然のようにユーエフティー+ユーゼルという経口型の抗がん剤が始まった。 再発防止、手術で取りきれなかったがん細胞を死滅させる効果があるというこの薬の服用はわりと一般的で、腹膜播種は全部取り切れる可能性が低いのだから当然の治療法だったと思う。 何より、腹膜播種を切除する手術を行ってもらえたことに本当に感謝している。 しかし、何故最初の手術

          第13話 ユーエフティユーゼル

          第12話 腹膜播種手術後

          今回は大きく左肋骨下を20cmほど切った事もあり、硬膜外麻酔も術後の点滴麻酔もやってもらった。 硬膜外麻酔も無事効いてくれたけど、起きたり寝返りうったりするときや腹筋に力を入れたときには痛みはもちろんあった。 しかし耐えられる痛みであったと記憶している。 しかしながら、術後、3週間でライブに出ているのだから、驚きの回復力だったのだろう。 1週間で退院してすぐにバンドリハにも参加してる。その時はメンバーたちがしばらくの間、私がキーボードの前に座っていることに気がつかなかった

          第12話 腹膜播種手術後

          第11話 代替療法

          腹膜播種の手術が2010年12月に決まり、その前後して体験した代替療法(民間療法)を書き残しておくことにした。 まず、高濃度ビタミンC点滴療法。 これは肺に転移が見つかった頃に始めた。 ビタミンCを大量に点滴して、自身の抗酸化力を高め、細胞を活性化する効果があり、がん予防のほかアンチエイジング効果も期待できるという。 経口接種より数十倍のビタミンCが体内に行き渡り、またビタミンCは大量に摂っても不必要なものは尿として排出されるだけなので安全だそうだ。 とても高額で一回

          第11話 代替療法

          第10話 腹膜播種切除手術

          3年の間に3回の手術、4回の入院、慣れたはずなのに、とてもナーバスになっていた。 楽しい事しか考えない、年末のライブの衣装をどうしよう、とか、来年はどこに旅しようか、とか。。 だけど、やはり、もしがん細胞が腹膜全体に散らばっていたら、手術で取れなかったら・・・ 自分のお腹の腹膜をイメージしてみる、がん細胞が転々としている、それを一カ所にかき集めるようにイメージしてみる、それでがん細胞が本当に集まってくるのか、そんな事はわからないけれど、イメージだけ強く持ってみる。 今、

          第10話 腹膜播種切除手術

          二十四節気ヨガ「大暑 大雨時行」

          関東地方は少し暑さが和らいだ気がしますが、 それでも連日35度くらいに酷暑が続き、 日中は外に出たくない気候が続いています。 季節は立秋手前の、 大暑 大雨時行(おおあめときどきふる) 突然、激しい大雨が降る頃。 少し前に冠水するほどの激しい雨と落雷が続いていましたね。 夏土用もそろそろ終わり、 暑さによる疲れが蓄積してくる頃だと思います。 今回この時期にぜひお伝えしたいのが 「ヨガニドラー」Yoga Nidra(寝る) 寝たまんま行うヨガです。 このレッスンのフルバー

          二十四節気ヨガ「大暑 大雨時行」

          第9話 腹膜播種

          次の試練がやってくるのは早かった… 翌年2010年初秋、検査で腹膜播種が見つかった。この時のO先生の慌てぶりから事の重大さを悟った。 診察室でO先生はCTの画像を凝視し、検査室とかあちこちに電話して、 「MRIの予約がうちの病院だとすぐに取れないので、ここへ行って至急MRIを撮ってきてください。ちょっと高いけど緊急ですから。 腹膜に転移してます。 腹膜播種です」 え?何それ?腹膜播種って? 最初聞いたときは、そんな感じだった。 夫にもすぐ電話をして「腹膜播種」であ

          第9話 腹膜播種

          第8話 胸腔鏡手術

          今回は、大腸がん肺転移、左下葉に2センチ弱のがん細胞の塊が空洞化して存在しているものを除去する手術だ。 秋に抗ガン剤を中断して、そこから呼吸器外科を受診して準備や説明があり、12月初めの手術が決まり11月終わりに入院した。 また損したなぁという記憶があるので、たぶん合ってると思う。 高額医療費制度は月をまたぐと損をするのだ。 1ヶ月単位の医療費の計算になるので、例えば合計20万円がかかった医療費が同じ月なら高額医療費となるが、月をまたぐと分散されて1ヶ月10万円ずつと

          第8話 胸腔鏡手術

          第7話 抗がん剤、やめてもいいですか

          4クール目が終わり、かなりぐったりしてたころ診察があった。 そのとき診察には、いつもは来ない夫が一緒に来てくれた。 この病院は重度の病状の方が多いせいか、付き添いの人と一緒に診察を待っている人が多い。しかし、夫が忙しいこともあるし、長時間待たされる事もあるので、今まで診察には一人で来ていた。 3クール目が終わったあたりから副作用がひどくなりベッドで寝ている私を見て夫が「死んでしまったのかと思った・・」と言った事があるほど、ひどい顔色、ひどい状態だったので心配していたのだ

          第7話 抗がん剤、やめてもいいですか

          第6話 甘く見ていた抗がん剤副作用

          CVポート埋め込み手術と初回抗がん剤投与のために入院したのは、緩和ケア病棟でこの入院は精神的にとても辛かった。 埋め込み手術は入院2日目に行われ、傷が落ち着いた退院の日に抗がん剤の投与が始まる。 手術は部分麻酔で行われ、左上腕にポートが埋め込まれる。勇気があれば一部始終見ていられるような環境だったが、流石に怖くて反対側に顔をむけていた。 数十分で簡単に終わったのだけど、そのポートのおさまり具合にショックを受けた。 「なるべくわからないような位置にしますね」 と言ってくれて

          第6話 甘く見ていた抗がん剤副作用

          第5話 腸の不具合と抗がん剤治療

          抗ガン剤の話の前に。 この話は書くことを躊躇したが、やはり勇気を出して書き残すことにした。 同じ悩みの人に届けばと。 大腸の腫瘍は小さいものであれば内視鏡検査の時に取れる。私の退院後、ほどなくして夫も胃カメラと大腸内視鏡検査をしてもらい、大腸に3つの小さなポリープが見つかり除去した。内視鏡で取れてしまえばとても楽だけど、私のように大きく成長してしまった腫瘍は大腸ごと幹部を切りとって繋げるという手術が必要になるのだ。下行結腸を20センチほど切除したのだが、短くなってしまった大

          第5話 腸の不具合と抗がん剤治療

          第4話 有頂天に生きる日々

          あの頃、どんな気持ちで生きていたのか。正直思い出せない・・・ 長女は大学に入ってから演劇をはじめて活動範囲が幅広くなり、たしか、この2008年の夏にイギリスのエジンバラで開催されるフェスに1ヶ月出演していた。 次女も大学生になり、この夏に夫と三人で台湾旅行に行った。 術後、体力が回復するとすぐにバレエのレッスンに通いだした。 スポーツジムは辞めて、某体育館のゆったりとしたヨガ教室に通い始めた。 「仕事は手伝わなくていい、お前はゆっくりとしていてくれ」 と夫に言い渡され

          第4話 有頂天に生きる日々