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「残火」(歌詩)

なぜかな
「この世は生きづらいものね」
と言って お茶を飲む
あなたの横顔
うれしそうなのは

いつか別れの日が
やってくること
わかっているけど
言葉にできないことのほうが
本当に大切だから

ふとしたとき
胸を打つのは
川面(かわ)にこぼれた
夕陽のかけら
独りになって
はじめて知るよ
その優しさの意味を

悲しみさえ
笹舟のように
いつか消えてしまうのかな
せめてあなたを
忘れないように
振り返らずに歩くよ

ふとしたとき
胸を打つのは
繋いでくれた
掌(て)のあたたかさ
誰かを愛して
はじめて知るよ
そのぬくもりのわけを

そのサヨナラの意味を

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