AI時代の営業職

こんちには。AIが浸透した未来では営業職はなくなってしまうのかということについてちょっと考える機会がありました。

先日、久しぶりに前職の後輩と飲むことがありました。ちなみに前職は医療機器の営業会社です。

ビールを片手にえだ豆をつまみながら、「最近の仕事はどうよ」と、近況報告から始まりました。わたしは現在プログラミングを学習をしているので、どんなサービスがあれば前職の会社に役立つかなどの妄想めいた話しで盛り上がっていました。

お酒も進んできたところで、後輩がぽつりと「これからは色んな業務がどんどんプログラミングで自動化になっていくから、先輩の未来は明るそうですねー。営業の仕事もいつかなくなると思いますよ」と言いました。

とっさに「営業の仕事はなくならないと思うけどなー」と言いましたが、それに対して、AIが顧客に合わせた商品をリコメンドできると自分たちがやっている仕事は必要なくなると言われました。

なくならないとは思いましたが、でもそれを否定する明確な言葉も浮かばなかったので、なんとなくやり過ごしました。

引っ掛かりがあったので、ちょっと改めて考えたいと思います。

果たしてAI時代に営業職は無くなるのか


結論からいうと、

なくなる職種ではないが、業態によってはAIによって代替えされる。
サービスやモノを自己判断で購買できるものに関しては営業職はいらなくなる。

と思います。

まず、AIができることと、営業職の本質について考える必要があります。

私の認識ではAIは機械学習によって最適化されたプランやルート、アイディアをサジェスチョンすることが得意だと思っています。

では営業職とはというと

[営業職(えいぎょうしょく)は、見込み客に自社の物品・サービスまたは情報、といった財(商品)の購入を促して、売買契約を結ぶ職業である。]
(wikipediaより)

と定義されています。

ポイントは売買契約を結ぶだと思います。当たり前ですが、売買契約を結ぶということは向こう側に人がいるわけですね。その人の感情が動くから購買行動に移ります。営業の仕事はよくコミニケーション能力が必要だと言われますが、それはつまり感情を動かすには人に働きかける必要があるからです。

例えば念願のマイホームを買う時、AIがウェブ上でリコメンドした商品を私たちは買うでしょうか?やはり、下見に行って話を聞きたいと思うわけですね。

たしかに、アマゾンのeコーマースで買い物を済ませるということも増えてきました。そういったオンラインサービスの影響で訪問販売とかは減ってきてると思います。先ほど述べたように提供するモノの業態によっては営業職は無くなるという例だと思います。昔は浄水器の訪問販売など来てましたよね。。

では私の前職の医療機器の営業はどうでしょうか。医療機器も数えきれないほどの数があり、たしかにAIのリコメンド機能などがあれば有用そうです。でも営業がいらなくなる業態かと言えば、そうでもないと思います。

開業したクリニックであれば医師は経営者も兼任しています。なかなかスタッフには言えない悩みやストレス、困りごとも多くあるものです。

そんな時、話しやすい営業員がいれば医師も色々と話をふってくれるようになります。ただ単にセールスしにくるだけではなく、プライベートの話もできるような関係性を作れれば、じゃあこの人のオススメする製品だったら買ってもいいかなと思ってくれるわけですね。

大病院であれば、顧客は医師だけではなく看護師や事務員、臨床工学技士など幅広くなります。

その中で誰の声が大きいか、つまりキーマンは誰なのか見分けるということが大事です。また、その大病院という村的なコミュニティの中で営業員として、どう存在感を発揮するかということも大切な仕事になります。当然ながら人間関係の軋轢もあるわけです。その中でキーマンを見分け、どうやって音頭をとって大きな商談を成立させるかを考えなければなりません。

購買過程に人間関係の複雑さがあるほど、人間の出番ですし、AIでは代替えできないように思います。

営業職も幅が広く様々だと思います。今回はちょとした一例ですが、汎用性のある話しではないでしょうか。

しかし、まとめてみるとやっぱり営業職は世の中からなくなることはなさそうです。後輩にはまだまだ分かってねーなと言ってやらないといけないかもしれないですね(笑)



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