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今月の1冊~2021.10

10月。友達がロンドンに移住するから、その前に会おう!というイベントで始まった10月、みんな頑張ってるから頑張ろうと勇気をもらった瞬間から、もう考えている余裕はないくらいに動き回っていた10月です。主に土手ですが。まさかね、自分がサッカーの大会に出るとか考えもしませんでした。人生何が待っているかわからないですねー。

読む本は数あれ、ぐっとくる1冊にはそんなに簡単に出会えない。
そんな中でも毎月1冊もしあれば2冊、自分のなかでこれは・・と思ったものの感想を書いていこうと思います。
本の要約ではないと思うので気になる方は是非ご自身で読んでください!

今月は、
カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ
サリー・ルーニー / 山崎まどか 

全体的にトーンは軽くはないのですが、読み終わった後、ちょっとした新しい風というかそんなものを感じさせる本。友達って何? 家族って何? 身近な人との関係性を改めて見つめ直す、少しアップデートできるそんな本でした。

ここ最近は、例えば好きだから結婚する、そして好きでも結婚できるとも限らないような、人々の感覚と社会のルールが微妙にズレいる感じが所々にあるんじゃないかなと思います。結婚ってなんだろうというのもちろんですが、家族ってなんだろうとか、友達と知り合いの境界とかあるんだろうかとか、会社の人とどう付き合えば良いのかとか、普段は全然気にしていないことが、ふとした瞬間に気になってしまうと、なんとなくもやもやが溜まって、そしてそこから抜け出せなくなるような感じ。そんなことが最近多い気がします。
そんなちょっと暗い感じのもやもやのなかで、この本を読むと、そのもやもや自体が自然なことで、別にもやもやしても良いという安心感というか落ち着きが生み出されていきます。
うまく説明はできないのですが、基本的には人は孤独というか何者でもないただひとりで、たまたまそこにいた人といろんな距離を取るというただそれだけのことだというような感覚です。

考えてみれば、別に人だけでなくて、周りにあるものとか植物とか動物とか色々なものや生き物と、それぞれ距離を成立させているんだなと気づきました。その関係が人になると、相手の気持ちや行動が全面に出てくるからより複雑に感じるだけで、多分1秒もかからないごく僅かな時間で相手との距離を決めているのだろうなと感じます。この距離が関係となって、社会のルールに載せると、色々な約束事になる、そんな感じなのかなと思いました。
ただ、この社会のルールは、人々にとって生きていく上でかなり大きな影響があるからもやもやするのでしょうね。ここは時の流れの中でゆっくりと変わって、時には変えていくしかないのかなと。

いつだって人は一人では生きていけないから、誰かと何かを共にすることになる。その時にもやもやしても良いから、自分に正直にありたいな、一つひとつの関係性を大事にしたいなと思いました。

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