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花をもって会いに行く

あの人に感謝を届けに。
花を持って。


仕事も買い物もオンラインでできても、オンラインで飲み会もできるけど、やっぱり会いたいという時はある。大好きな友達との話も、お花の稽古も、ピラティスの指導も、ワークショップももちろん会ってやりたい。その方が細かいところに目も行き届くし、その場の感じも気持ちもよくわかる。それでもいまは、うまく遠くからつながってなんとかしようという感じ。それはそれでなんとかなることも多いし、ちょっとの我慢。想像力を働かせることでカバー。そんなやりくりがここ数カ月の日常。

ただ、それを超えてソーシャルディスタンスあっても良いから、同じ温度と感覚を共有したい出来事がやってきた。

お世話になった人に感謝を伝える

もちろんメールも電話もあるし、フォーマルに手紙もあるし、カジュアルにビデオも使えるし、いろいろ選択肢はあった。それでもどうしても顔がみたいという想いが強く、幸い遠くないところにいたので、花を持ってこっそり会いにいくことに。

花を持って会いにいって良かった。

私は花には特別なものがあると信じている。
世阿弥の風姿花伝のなかにも花は大切にそして特別にされている。

秘する花を知ること
秘すれば花なり
秘せずは花なるべからず

何かのコアにあるシンプルなものを花にたとえて言っているものであるが、大事なものが何かわからなければ、それは花と知ることもないし、わかるからこそ花であるが、それはやはり大事にしていくもの、その人や芸の根底にあるべきものということである。


そんな花を持って、わざわざ行きたくなる瞬間があったことにまずは感謝したい。
そして、勝手なおしつけだったとしても、ほんの数日かもしれないが部屋の中に花があるということを経験してもらえたことを喜びたい。

感謝を伝えるのに言葉だけで足りないなにかを花は確実に届けてくれる。

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