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#ドッグイヤー 『地域再生の失敗学』4

■地域再生には、地域自体が稼ぎ、そして域内で経済を回す これらの二つの条件が必要だ。その一つの方法が、当該地域における人口集積の形成である。

■これまでの活性化は過疎集落からの転出を防ぎ転入を増やす、つまり、人口増加か、最低でも現状維持を前提にしたものでした。これを「人口増加型現地再建」と呼んでいます。人口増加は棚上げして、今、過疎集落に居住している高齢者の負担を直接的に軽減するタイプの現地再建もあります。移動販売、訪問介護への支援など、こういった方法を「補助的現地再建」と呼んでいます。

■過疎地域の高齢者も、いわば主産業は年金ですから、とくに困っていない場合もあります。困っていないだけに、将来を見据えた改革には消極的で、成り行き任せの個別の対応ばかりになってしまう、と考えることもできます。

■1970年頃までに生まれた人は、その祖父母までさかのぼれば農家か一次産業従事者だったという人がまだ少なくない。祖父母が農家、または親せきに村落に暮らす人がいた、という経験があると農村部へのノスタルジックな感情も呼び起こしやすいでしょう。

■商業の活性化というのは、それによって税収を増やし、雇用を生み出すこと、お金が適正に動くようにすることがその目的です。しかしほとんどの商店街の活性化は、「まちおこし」になってしまっていて、個々のお店の競争力向上や商店街全体の戦略をつくるといったものにはなっていません

■人口が減っている以上、東京から人を呼ぶしかない。となれば東京にないものを作るしかないのは当然のことです。わざわざ旅費をかけてもほしいと思うものを作るしかない

■経済にかぎらず「地域が元気であるための条件」として、行きたくなる場所であること、これに尽きると思います。街の特徴によって目指すものを変える、ということです。

■細部での合意形成は重要ですが、全体を丸くするのではなく少しでも尖ったものを打ち出していかないと、街は活性化しないと思います。

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