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まずは公開されている情報を活用しよう

前回までは,私たちが空き家問題に関わるようになった経緯についてお話しました。

今回から,いよいよ所有者不明空き家の持ち主の探し方についてお伝えします。


調査と言っても、方法は様々です。

もしかしたら読者の皆様の中には、建物の劣化度合いや土地の形状を
見て,調査する価値があるかどうかを瞬時に見極められる,という方
もおられるかもしれません。

その一方で,利活用できるかは分からないけど,そんなにお金がかからない
のであれば,とりあえず調べてみたいという方もいらっしゃると思います。

今回のお話は,後者の方がメインになりますが,ご案内させていただきます。
どんな物件は調査する価値があるかどうか、ということについては、いずれお伝えしたいと思います。



公開されている情報 〜その1〜

まず,私たちが利用して良かったと感じたのは「ネットの電話帳」です。

画像はイメージです

これは、電話帳の情報がそのままネットにアップされているようなものです。
これを利用することについては、法的な意味を含めて賛否両論があるようです。

それで、個人的にこのサイトを閲覧することについては、あくまでも個人個人の自己責任とご理解ください。
あくまでも、「こんな方法があるよ」というご案内になります。

これまでも、電話張を使って電話番号を調べ、所有者までたどり着いたという実例がありました。

お住まいの借家が大家さんの事情で退去せざる得なくなった、という方のケースです。
すぐ近くに、数年前まで借家として貸し出していた手頃な物件があり、そこに住めればとその方は考えました。

幸いなことに、そこに最後に住んでいた人と連絡が取れ、その人を通じて大家さんに電話してもらったのですが、電話番号が変わっているようで連絡がつきませんでした。

そこで、大家さんのお名前と住所をお尋ねし、ネットで検索したところ、新しい電話番号が記載されていました。
それで、その番号に電話したところ、大家さんと連絡が取れました。
幸い、大家さんも借主を探していたとのことで、無事賃貸借契約が結ばれ、お互いにハッピーな結末となりました。

他にも、草木が伸びて困っているという隣の空き家の所有者の行方を捜すために電話張で調べたこともありました。

近隣にその所有者と同姓の方が何人かおり、1軒ずつ訪ねたところ、その人の親戚だという方にたどり着いたということもありました。


公開されている情報 ~その2~

もう一つ、無料で使えるのが、図書館にある「住宅地図」です。

写真はイメージで住宅地図ではありません

法務局にも「ブルーマップ」といって住宅地図を閲覧できますが、1年度分しかありません。(当然のことですが)

図書館の場合は、かなり古い年度のものまで保管されています。
著作権の問題でコピーはできませんが、見ることはは可能です。

私の自宅の近所にある図書館の例で調べてみると、50年以上前のものまで保管されていました。
また、その市だけではなく近隣の市町村ものもかなりの数がありました。

これだけ遡ることができれば、調査したい物件のかつての所有者の名前も分かるかもしれません。


今回は、ここまでです。
次回は、得られた情報をどのように活用して所有者までたどり着けるか、ということをお話します。

どうぞ、お楽しみに!