「蝶の羽音がききたい」(詩)
雲が一瞬
太陽をかくす
君がいないことが
こういうことであったなら
良かったのかな
蝶の羽音をききたいんだ
心臓も深く黙っておくれ
星のさよならを聞き逃したくないんだ
世界の鼓動も そっと黙って
君がいない静けさに慣れたくない
君の傷のひとつくらいは
わたしだったかな
どうしても心が呼ぼうとするから
君の名前をひっくり返すから
わたしはその首を絞めて言うよ
青い空に陽がかえるように
君が好きだって
さあ
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