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「息が巣食う」(詩)

うまく休むことができなかった
休みたいと思うことが
恥ずかしかった
いけないことだとも感じていた

否、
感じるように育てられてきた
だと
思う

心に吸い込んできたものは
その行動を否定していた

だから
少し休む とか
ちょっとつかれた とか
胸にも上らなかった
感じないまま 
足首よりも下に沈めていたのだと
思う

心が鳴るのなら
影は深く
きびしい音を鳴らすだろう
今はただ
しずかに休みたい
鳴るものすべてを遠ざけて
どうぞやわらかに

痴れ者でもかまわないくらい
足裏よりも剥がれ落ちて沈み切るくらい

休んで息を上らせたい

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