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「夜の淵」(詩)

夜が恐かったわけじゃない
私を奪うものが恐かったの

星は矢となり 夜を射る
夢よ醒めろと月に刃を突き付ける

暗闇は恐くなかったよ
何も拒まず描かせてくれるから

あなたを知って恐くなったのは
あなたを失うかもしれない これからの全て

私は凍らなかった
冬の悲鳴は長く伸びない

夜が深く深く歩かせるのは
冒険でも亡命でもない

私は私の息に吹き飛ばされそうになりながら
意識の淵を歩いて行くの

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