「詩が欲しい」(詩)

詩が 欲しいと 喉が渇く
空白に 落ちたいと 体は捻り回される

あぶくの上に 立つような
一瞬の手のはやさで 結果は変わり

それなのに 見つめ続けた
読み直し 直し 直した結果
語られるはずのなかった言葉を語りだす

誰に 止められるだろうか
ペン先が乾けば 紙に刻まれる溝で
指が曲がれば 関節を差し出して

詩が欲しくて たまらない
歌い出して 止めないでいて

心は開くだけでいい
この世界に 詩は溢れている

どこを読み取り
どの言葉を与えるのか

これは私の詩ではない
空間に巡り合った
偶然

あるべき姿の ひとつだ

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