見出し画像

「耳を信じる」(詩)

わたしはわたしが猥雑なものであることを
識っている

 わたしはわたしが悪事を平気な様子で
眺めているのを観た

わたしはわたしが言い様の無い不安を
食べ続けているのを見上げる

 わたしはわたしに裂かれる尊いものたちに
泣くべきではない 

思いを運んではならない
外にはつよい風が吹く

 それでも あなたはわたしに立つと言う
わたしの耳を信じ 言葉と成って

この記事が参加している募集

#スキしてみて

527,899件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?