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「たからものにしたくない」(詩)

あなたはわたしの
宝物みたいなひと
ほんとうは 鍵のかかる戸棚のおくとか
やわらかなクッションの入った箱の中で
ずっと傷つかずにいてほしい
そういう気持ちを疼かせるひと

だけど事実

あなたの瞳が 明るい緑をうつしこみ
つよい風に向かいあう姿が
線を光らせてうつくしいと思っているのです

だから わたしは

あなたのこぼしていく思い出や
思いやりだけは、と
そっと胸にしまいこみ
この血の新鮮なぬくみに溶けさせます

そんなわたしを宝物にしていくのです

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