「うつくしい今」(詩)
しずかに 目を閉じたよ
喉を傷つけてまで
言葉を投げなければいいのに
どうしても しつこいくらいに
君が 届いたから
しずんでも 目を開けてよ
だまりこんでいても
もれだす怒りを相手に
両手をふさいでいる君は
どうしたって、セクシー
立ち止まって 降りつもる
あきらめて押し返される
どの言葉であたためても
君の放った火が欲しいんだ
どこまでも君がいいんだ
しとやかに 落ちないで
かろやかさに 負けないで
その身のたしかな 縛りつけを
焦りのなかで 解かないで
それはいつか どうしたって失われる結び目だから
君
どうか君が
抱きしめる音が
大きく大きく響くといい
まちがいなく たまらなく
それは うつくしい今に在るよ
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