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海を前にすると 私は海につくりかえられる 波は私を過ぎ 白い波の花は遠く背中の月に 耳から入…
電車に乗って 窓に張り付いて 海を見ていた ゆっくりと建物に隔てられていく波 時折 きらりと…
きょう 私の半分は雨だった 私の半分は海だった それなのに私は 満足そうな表情
私に沈み込んだ海 静かに荒れている くらい空を広げて 互いの顔色を写し合う 何か生きものは…
水は濁っているわ それがどうした 記憶が塗り潰されるわけではないんだ 私を叫べばいい 雲は…
言い訳はしない 私はいきたかった あの場所の 音の響きで あなたを呼ぶ 額装はいらない 厚紙…
空のかなしみは 海いっこ分 海の悲しみは 青の一筋 青は悲しみを抜くと やさしいやわらかさで折れてしまう やさしさのかなしみは そこに立って旗を振り示す かなしみの中のかなしみは 空の光の粒を数えて小さな列を成す
一滴の海に成るために 数多の苦難は旗を上げ 幾多の戦場は焼け焦げる あなたの耳元に静かを飾…
今 垂れ流される水は いつか 私を海にする
どうしたらいいのか、と どうしたいのか、が手を取れたら わたしたち見栄をはっているの? そ…
とりかえしがきかないから あきらめて とりかえに走る 風は海を渡っても あなたの頬には届か…
なだらかになった海は ゆったりと沈む 本来は 浮かぶべしものなのに それに反しようとしてい…
海に立ちあおく みどりの海原に 島のような船 影のような島 砕かれた石が光を返す 波音になぶ…