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詩、誌、氏

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詩だ、と言い切れない。でもたしかに私の書いたもの。 短くて、要領は得ない文章のかたまりなのだと思う。 でも書きたくなるから、こうして出してしまう。
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#海

「海」(詩)

海を前にすると 私は海につくりかえられる 波は私を過ぎ 白い波の花は遠く背中の月に 耳から入…

とし総子
7日前
12

「海の向こうの車窓」(詩)

電車に乗って 窓に張り付いて 海を見ていた ゆっくりと建物に隔てられていく波 時折 きらりと…

とし総子
7日前
10

「海と雨」(詩)

きょう 私の半分は雨だった 私の半分は海だった それなのに私は 満足そうな表情

とし総子
3か月前
8

「私に沈み込んだ海」(詩)

私に沈み込んだ海 静かに荒れている くらい空を広げて 互いの顔色を写し合う 何か生きものは…

とし総子
3か月前
15

「剣と鞘」(詩)

水は濁っているわ それがどうした 記憶が塗り潰されるわけではないんだ 私を叫べばいい 雲は…

とし総子
3か月前
9

「海」(詩)

言い訳はしない 私はいきたかった あの場所の 音の響きで あなたを呼ぶ 額装はいらない 厚紙…

とし総子
3か月前
10

「海いっこ分」(詩)

空のかなしみは 海いっこ分 海の悲しみは 青の一筋 青は悲しみを抜くと やさしいやわらかさで折れてしまう やさしさのかなしみは そこに立って旗を振り示す かなしみの中のかなしみは 空の光の粒を数えて小さな列を成す

「海を見て」(詩)

一滴の海に成るために 数多の苦難は旗を上げ 幾多の戦場は焼け焦げる あなたの耳元に静かを飾…

とし総子
6か月前
11

「いつかの海」(詩)

今 垂れ流される水は いつか 私を海にする

とし総子
8か月前
6

「海も、帰りたい」(詩)

どうしたらいいのか、と どうしたいのか、が手を取れたら わたしたち見栄をはっているの? そ…

とし総子
1年前
10

「海を渡った風は」(詩)

とりかえしがきかないから あきらめて とりかえに走る 風は海を渡っても あなたの頬には届か…

とし総子
1年前
10

「海、決して反して」(詩)

なだらかになった海は ゆったりと沈む 本来は 浮かぶべしものなのに それに反しようとしてい…

とし総子
1年前
7

夏に海の前に座り込んで書いた詩

海に立ちあおく みどりの海原に 島のような船 影のような島 砕かれた石が光を返す 波音になぶ…

とし総子
3年前
6