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『The Big Sea』ブックカバーチャレンジ6日目

『The Big Sea』
ラングストン・ヒューズ

ハーレム・ルネッサンスの寵児。
作家でありながら、詩、戯曲、コラムなど、その活躍は多岐にわたっています。

さて、そんな彼はユダヤ系、ネイティブ・アメリカンなどの血もひいている『黒人』。
彼の自伝である『The Big Sea』は、そんな自分のアイデンティティーを探すお話でもあります。

だったはず。

って、これまたよく覚えていない。
でも強烈に覚えているのは

アメリカでは一滴でも「黒人の血」が入っていたら『黒人』と呼ばれ、ならアフリカの大陸に行けば黒人とカテゴライズされるのかと思いきや、白人の血が入っているから、お前は『黒人ではない』と言われ。

わたしは一体、何人なのだ?

彼が船員としてアメリカからアフリカに行き、ヨーロッパに行ったことを綴ったこのお話は、確か1930年代の頃ではなかったか。

❖ ❖ ❖

アメリカでは毎月、○○月間と名づけていて、皆にそれについて考えてもらう趣旨だと思うんだけど、2月が「黒人歴史月間〜Black History Month〜」

毎年この時期になると、日本でいうNHK、アメリカではPBSというチャンネルで、いろんな黒人の歴史に関する特集が組まれる。

多分、15年くらい前だと思うんだけれど、芸能人の遺伝子をさかのぼる、という番組があって、どんなに「白人」に見えても、もとをたどれば必ずといって良いほど「黒人」の血が混ざっている、という結果になった、みたいな話だった。

その番組がきっかけだったのか、とにかく人類はアフリカ大陸から移動してきた説をいう黒人もいて「あきつは日本人(アジア人)だけど、あなたの祖先は黒人で、だからあなたの身体の中にも黒人の血が流れている」と言われた時は、苦笑するしかなかった。

そう。
そうなのだよ。

彼ら黒人にとっては、そこがとても重要なのだよ。
いや、きっと白い人達も。

でもね、白かろうが黒かろうが、青かろうが紫でも黄色でも、肌を切れば赤い血が流れるし、痛みも感じる。

そこにはどんな「肌の色」かだなんて、関係ないじゃん。

と思う、2020年です。

❖ ❖ ❖

そういえば俳優のモーガン・フリーマンが

どうして黒人歴史月間なんてあるんだ?
白人歴史月間なんてあるのか?
そもそも、どうしてその月だけ黒人の歴史のことにスポットを当てるなんておかしくないか?
常に考えるべきだろう?

というようなことを言っていたとのことです。

❖ ❖ ❖

この本が翻訳されているかどうかは、よくわからないのですが、ラングストン・ヒューズの本は、主に詩のようですが、結構翻訳されているのでもしかしたらその中に紛れているかも知れません。

ちなみに息子が10歳か11歳の時に、この本を読ませました。
個人的に重要だと思ったし、どちらにしても「僕は何人?」とアイデンティティーに悩むだろうと思ったので、少しでも助けになればと。

どんな感想を持ったのかは話しをしてくれないのでわからないけれど、もしかしたら早すぎたのかな、読ませるの。
またいつの日か読んでくれることを願って。

もしかしたら、これ↑が翻訳本かもしれません。

詩集もぜひ。




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2006年生まれのアメリカ人とのハーフの男の子のいるシングルマザーです。日々限界突破でNY生活中。息子の反抗期が終わって新しいことを息子と考えています。