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日記エッセイ『便座って、消耗品ですか?』#45(2023/7/13)

・スイカにまつわるエトセトラ①

おいらの父方のおじいちゃんの若い頃、非常に貧しい生活を送っていた。けれど炭鉱夫として必死に働いて、僕の伯父、伯母、父に精一杯食べさせてくれた。そのおかげで僕がいるといっても過言ではない。そんなおじいちゃんは、孫の代になっても温室でトマトやら、メロンやら、スイカを作ってくれて、僕らに鮮度抜群のものを食べさせてくれた。父はじめ僕ら家族が帰省すると、待ってました!との雰囲気そのままに、「スイカ、食うか?」と聞くのとほぼ同時

カポーン!(スイカに包丁が入る音)を響かせていたというはりきり爺さんなのである。妹は、虫(特に蜘蛛)が大の苦手だったので(爺さんになんとかしてもらおうと)温室の中にいる蜘蛛を指さし、

「虫こわ~い!」

とか言っていたら、

天然爺さん「踏め。」

わが妹はそれが出来ないから困っているのだよ~?

僕には、「あまいどぉ~、飲め~!」
・・・単純な甘さ。何だこの違和感のある飲み物は。
後から聞いたら砂糖を溶かした白湯にクリープが入ってたものらしい。
流石戦争経験者。うむ、我々は贅沢をしすぎているし、爺さんにとってはこれもある種ごちそうだよなぁ。とか自分でなんとか思いを丸め込む。

その温室では親戚一同が鍋を囲んで、ジンギスカンもよくやった。
爺さんの特製野菜に、もちろんデザートにスイカやメロンも並ぶ。
「うまいどぉ。食え!お前たちのために作ったんだ」自らの作品と言ってもいいその野菜と果物を前に自慢気なうちのお爺ちゃん。

ジンギスカンももちろん美味かったが、スイカはそれはそれは甘くて美味かった。爺さんの作ってくれた野菜果物、すべて美味しかった。なにせ爺さんの手塩にかけた果物ばかりだ。それはそれは美味い。しかしあとから知った、衝撃の事実を…。

天然爺さんは、実は「野菜と果物が苦手で食べられない」ということを。
あんなに勧めてきてくれたのに~~~なんで~~~(;´д`)

・スイカにまつわるエトセトラ②

うちの親父にも家族に食べさせたい!という強烈な思いが世襲されていたらしい。今思うと爺さんの背中を存分に見て、ああなるにはどうすればいいか?という強い願いがあったんだろうと推察。もう父は天国の住人なので細かな話は聞くことはできないが、思いだせる範囲で書いていこうと思う。

今は管理するものが居ないので、荒れ果ててはいるが、ウチの裏庭には、小さな野菜庭園があった。トマト、ミニトマト、いちご、さくらんぼ、ピーマン、ししとう、じゃがいもなどが、毎年のように栽培されていた。父にとってそれは生きがいで、これがまた爺さん譲りで上手に栽培されている。

はじめ、僕も出来るだろうと思ってスコップを握ったが、とてもじゃないがすぐにバテてしまい僕にはできないことなのだと思い知った。父が亡くなる原因となる病になったとき、俺が畑をやる!といったのだが、なかなか手が出せず、父を落胆させてしまったのを記憶している。ごめん、父さん。

僕の住んでいる地域は海が近いこともあり、潮風で植物がダメになる傾向があったが、上記の植物は実を付け、僕たちを楽しませてくれた。

父と僕ら兄弟の最後の思い出といえば、2020年夏に札幌手稲山口の平佐農園さんを父が勧めてくれたので、一緒に買いに行ったのだが、そこはテレビでも報道されるような有名なスイカ農園だったらしく、直営店に入ったら、それはもうたくさんのスイカが並んでいる。俺は失礼なのを承知で「お勧めはありますか?」と聞いたのだが、胸を張って自信たっぷりに「どれも同じですよ。すべてお勧めです!」オオッ。すごい自信!これはと思い、3個ほどウチ用に買い込み、冷やして食ったけどこれがもう。。。本当にウマイ!爺さんのスイカを本当に思いだした。それ以降、病気で食の細かった父がスイカだけは本当に良く食べてくれた。味覚が変っていた中、食べやすかったんだろうな~。今年もその農園を訪ねてみようと思って、妹に連絡してみるのだった。

・おいらの近況報告2023年、夏。(雑記)

ここ最近腰痛が思わしくないのはあきらかに運動不足がたたっているのだが、いつも言い訳して終わっているので、なんとかしたい。雷雨のときは体操!体操!晴や曇りはウォーキング!としたいところですな。意志が弱くてすみません。しっかりしたい!)T-BOLANとWANDSのアルバム予約したし、あとはPanasonic SC-PMX900の購入資金を貯めておきたい・・・。
部屋の掃除してないわけじゃないけど、がっちりしたいなぁ。今日、毎月のWindows Update、iOS・MacOSの緊急セキュリティをアップデートしたし。

今ハマっている音楽は1986オメガトライブのカバーでハレトキドキの「君は1000%-Cover-」。サブスクやってる人は是非聴いてみてほしい。もちろん最近再発されたのでCDを買って聴いてもまた一興。この歌詞の中に「ハレーの滴を」って出てくるんだけど、これがハレー彗星って解るのは年齢的に30後半から40代以上だろうな。

俺が81歳まで生きて居られたら、生涯で二回ハレー彗星に巡り合えるんだけどなぁ。まぁ無理だろう(苦笑)


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