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人々と隣り合う山・森山 -五城目町-

こんにちは、五城目町地域おこし協力隊のちゃんりかです。

1.自己紹介画像

私は、5月に東京より五城目町に移住をしてきました。
五城目町は、ぶっちゃけてしまえば特に何か観光スポットがある町ではありません。
なのに、なぜ移住を決めたのか?
五城目町に暮らす人々の何気ない生活に惹かれたからです。
掘れば掘るほど、自然とともに上手に暮らす人々の姿が見えてきます。
小さいころから、東京に住みながらも自然に触れる機会の多かった私(小学生からひとりで山荘に居候したりしていました(笑))は、その生活にとても惹かれたのです。

そして、その人々の生活の隣にいつもあり、欠かせないのが五城目町のシンボル「森山」。

森山は、五城目町に来れば見られる、ふたつの峰がある山です。
どこかに出かけて帰ってきたときに見える森山はホッとするものがあります。
ホッとしたら、あなたもきっと五城目人です。

森山2


今回は、ちょうど10月に一般社団法人ドチャベンジャーズさんの主催で「もりTOUR」なるものが開催されたので、それに参加した際のレポートも交えながらお話ししたいと思います。

もりTOURでは「森の案内人」である三浦豊(みうら・ゆたか)さんが案内してくださり、改めて森山の良さに気づくことができました。
ちなみに三浦さんは、森に生える木のことなら何でも答えられる、ちょっと変態的な方(いい意味で)で、話は脱線しますが、彼と一緒にする山登りは「へぇ~」の連続、本当に面白いです。

そんな専門家の方も登りながら「キャー」(本当に言ってました)と興奮するポイントの多い森山です。

2.三浦さん

今日は、その「森山」について、紹介をします!


森山おすすめポイント3つ
1.気軽に登れる
2.ワイルドな木々の生態系が見える
3.頂上から見る眺めが最高である


1.気軽に登れる
森山の標高は325メートル。40分~1時間ほどで登れます。
入り口はいくつかあるのですが、おすすめは、「森山キャンプ場下」から登るルートです。
朝9時~10時ごろ(夏場は暑いため、朝8時ごろ)から登るのが良いです。

3.登山道入り口

4.登山道入り口看板


ここから登れば、コンクリートで舗装された道を歩くことができるので、登山靴やトレッキングポールなどのグッズを持っていなくても、楽に登ることができます。
(ただし、長袖・長ズボン、クマ鈴、虫よけ、飲み物、帽子などは必須です!)


2.ワイルドな木々の生態系
森山には主にスギを中心に、サクラ、ナラ、ミズキ、クズ、、、、本当にたくさんの木が生えています。

森山に生える木々を見ると、この森山がいかに五城目町の方々の生活とともにあったかがわかるそうです。
例えば、森山にはアカマツがたくさん生えているのを見れば、丁寧に面倒を見ていた人の姿が想像できたり、
(松は、肥沃な土では育たないため、土の材料になる落ち葉を掃除する必要があるそう)
または、火おこしの材料として活躍するアブラチャン(面白い名前です)が植えられているのを見れば、それを欲する人がいたことを想像できたり。

植林されたであろう木々もたくさんあるのですが、身近な山だからこそ、そのように人がたくさん手を加えて形を変えてきた山であることがうかがえます。

ちなみに、先にご紹介した三浦さんのもりTOURに参加して感じたのですが、
木々を見る時、この木はいったいどんな気持ちで生きているんだろう?と
その気持ちになって見てみるのがとっても面白いです。
それぞれの木に性格が見えるような気がします。

日向に生える木のうれしさ、
日陰でも日向に枝を伸ばして生きようとする木や、枯れかけてもなお新しい芽を生やすネバーギブアップの精神、
隣同士で生える木のせめぎあい、支え合い、
美しい花や実をつける植物の子孫繁栄への思いなどなど(笑)。

森山では、お気に入りの木を見つけて、それの成長を定点観測してみるのが面白いかもしれません。
三浦さんが教えてくれた“ワイルドな”木々をいくつかご紹介します。

*斜面にせり出すように生えるスギ。実は2本の木の根が絡み合い、お互いを支え合っているようです。

6.斜面にせり出すスギ


*斜面から生えるアカマツの子ども。春くらいに芽吹いたものだそうです。生命力。あたし、ここにいるよ!の声が聞こえる・・・!

7.斜面のアカマツ子ども


*切られた切り株から生えるスギの子ども。ネバーギブアップを感じます。

8.切り株から生えるスギの子ども


*猫にやるとなんとか・・・と噂のマタタビ。(白い葉がまざっている木)聞いたことはありましたが、こう生えているとは知りませんでした。

9.マタタビ


*ワイルドすぎるスギ。え、スギってこんな枝の付き方するんでしたっけ・・・?雪に耐えていった結果、こんな姿になったそうです。秋田だからこそ、見られる姿。

10.ワイルド秋田スギ


*まさかのトリカブト登場。(自生)
触った手で舐めたりするだけで危険ということなので、紫の花に惹かれても触ったりは絶対に!!!しないでください。

11.トリカブト


3.頂上から見る眺めが最高である
頂上まで行くと、五城目町と、おとなり八郎潟町が見渡せます。
これだけ町が近く見える山、なんだかホッとします。

12.頂上からの眺め


そしてこの見える田んぼ群。季節によって姿を大きく変えるのです。
おすすめは、田んぼに水を張り始めた5月ごろ。
水田に反射する空がとても美しいのです。
夕日を見たい場合は、帰り道が暗くなりますので車で上がってください。

森山(ヌーベル秋田)


また、頂上だけでなく登っている間も町の景色を臨める瞬間があります。これも森山の特徴。「もうすぐだ・・・!」とちょっとホッとする瞬間です。

14.途中で見える景色


ちなみに。
今回は森山のひとつのルートをご紹介しましたが、もっと「登山がしたい!」人は、登山道を歩くコースもあります。
こんな風にロープを使って登り降りする場所もあったりと結構ハードな部分もありますが、少し気分を変えてみるのもありです。

15.登山道

16.登山道の景色


そんな登山道の整備活動を行っていらっしゃる方も。「もっと森山を盛り上げ隊」(通称3M)の工藤兼雄美(くどう・かねおみ)さんです。町に来た際には、工藤さんらに案内してもらって登るのも楽しいかもしれません。

17.工藤さん


工藤さんは毎週のように森山に登っているそうです。やはり一番の魅力は季節によって姿を変える植物のようで、一緒に登っていると、色々な植物の生態系を教えてくださいます。また、植物以外にも森山にあるほかのルートを歩いていると、なんと、日支事変(支那事変)の記念碑まで発見したこともあるようです。昔の方も同じようにこの森山を歩いていたことを思うと、少しロマンチック(?)ですよね。

工藤さんのほかにも森山愛好家の方はたくさんいて、年間「370日」(?!)登ることを目標にしていらっしゃる方もいます。登りながら、そんな人たちをつかまえて(笑)いろいろと森山の変化を聞いてみるのもおすすめです。
私の夫が森山に登った際は初めてお会いした方から色々とお話をお聞きし(森山の植物からその方の昔話まで)、最後はなんと家までお邪魔しお野菜までいただいたこともあります。
身近な山だからこそ、出会った方々とコミュニケーションが生まれるのも森山の特徴のような気がします。


五城目町は、こんなふうに、身近に楽しめるスポットがたくさんある町です。
五城目町案内人として身近なスポットや五城目町に暮らす楽しい人たちをご紹介しますので、ぜひいらした際には、地域おこし協力隊のちゃんりかにご連絡ください!(役場まちづくり課にいます☆)

【著:五城目町地域おこし協力隊 張梨香(ちゃんりか)】


三浦豊さんHP
五城目町まちづくり課:☎018‐852-5361


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