営業職の退職を決めた日。一気に書き上げたお客様への手紙の全文です。

これから
ありのままの私を伝えていく事に決めました。

心も頭の中も過去も現状も未来も全てを。

わたしは必ず返り咲きます。

その姿をありのままにお見せしていこうと思います。

私と同じような誰かの心に届きますように。

以下退職のご挨拶です。
このご挨拶には賛否がありました。
よく話してくれたねというお客様、それでも辞めないで欲しかったというお客様、認めてくれた同僚、手紙を出さない方が良いという同僚、様々でした。
この日からわたしの時間は止まりました。
(止まった時間の10年間はnoteのプロフィールに少し書きました)

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退職の挨拶

突然ですが。。

私に関わって来てくれた全ての皆さんへ。

今の職に就き2月1日で丸5年を迎えたと同時に、やっと決断出来たことがあります。


2月一杯をもって 退職することを決意致しました。
お世話になった皆様へ、どのような言葉で伝えるべきか悩みましたが、素直に真っ直ぐに伝えることが一番私らしいと思いましたので、ありのままを伝えさせて下さい。


ゆえに、長文になることをお許し下さい。

この5年間 悩まなかった日はなかったように思います。


入社時から 私が想っていた事。
『この業界のイメージを絶対に変えてやる!!』でした。 保険屋はしつこい
保険屋はすぐ辞める(担当がコロコロかわる)
その他 悪いイメージが未だ持たれている職種でした。
実際にお客さまの所へ行き始めて、私も何度も言われて来ました。


「また担当かわったの?」
「あなたも、どうせ直ぐに辞めるんでしょ?」等々。


と、言う私も自分が入社するまでは、保険屋さんに対して、皆さんと同じ思いと、イメージを持っている一人でした。


なので、そのようなお客さまの気持ちも良く分かりました。
だからこそ、自分が携わるならそんなイメージを変えたい!!と、強く想い、この5年間、仕事に向き合ってきました。


では、私にまず出来ることは何だろう?と考えた時

「一つは辞めないこと」
「一つは営業しないこと」

その2つでした。

「しつこい」だなんて絶対に思わせない。
相手から求めて来てくれるようになるまでは、自分を私という人間を知ってもらう期間にする!と、決めていました。


しかし、私達の会社は黙っては居られません。
査定と言うのがあり、決まった数字をやりあげなければ 雇用期間満了 要するに、首になる世界なのです。
なので、私の想う「理想」と「現実」に最初は随分と思い悩みました。


それでも、本当に、本当に、ゆっくりでしたが お客さまの方から声をかけて頂き、相談して頂ける事が 増えて来ました。


一方で「営業」としては、自分は本当に向いていないな。と、思う5年間でもありました。


こう見えて、すごく人見知りな部分があり、私の方がお客さまへ心を開くのに、時間がかかったのだと思います。


ひどく緊張し、話すだけで汗だくになる程でした。
そんな自分も、一年もすれば慣れるだろうと思って居ましたが、最後まで慣れることは無く、緊張の5年間を過ごして参りました。


それでも私は、ここに居続けなければいけない。
お客さまをガッカリさせない為に。
ショックな想いをさせない為に。
悲しい想いをさせない為に。
私は 辞めてはいけない。


「あなたは辞めないよね?」
「ずっと居るよね?」
「辞めないでね」
その想いを叶える為に、私はここに居る。
「義務」と「責任」それだけが私の心の支えでした。
そして、他とは一緒にされたくないと言うプライドで自分を保ってきました。
「お金を稼ぐ」と言う手段は、私にとって「ここ」である必要はなかったから。


しかし、何度と無く、もう無理だ。もう辞めたい。全部捨てられたらどんなに楽か?と、正直、考えたことは何度もありました。


それでも、自分を律したのはお客様の言葉でした。


私は辞めてはいけないんだ。
イメージを変えるんだ。
お客様の気持ちを守るんだ。
私のプライドを守るんだ。と、
自身に言い聞かせて来ました。


結果、どれも守りきることが出来なかった。
お客様、1人1人の想いに向き合う事に疲れてしまったのかもしれません。
と、言うよりそんな自分自身に疲れてしまったのだと思います。
想いを支えきれなくなり、自分で自分自身を潰してしまう結果になってしまいました。


とは言え、どんな想いがあろうと、どんな言葉を綴ろうと 逃げにはかわりない と、思っています。
最後まで全うしてこその、本物だと思うから。
私は自分自身に負け、皆さんから逃げ出すのです。
結果、裏切る形になってしまい本当に申し訳ありません。


今日まで、私を応援し支えて来てくれた皆様
本当に、本当に、本当に、ありがとうございました。
そして、本当に、本当に、ごめんなさい。


これが5年間の私の全てです。


私はこのような形になってしまいましたが、この仕事は無くてはならない大切な仕事だと思っています。


現在、現役で頑張っている職員を応援して頂けるととても嬉しいです。
どうか、よろしくお願いいたします。


辞めた後の事は、まだ考えていません。
しばらく、ゆっくり心を休め心を整理する時間に出来たらと思います。


そして 又 いつか「社会復帰」出来る事があれば、昔からの夢だった「自営業」と言う形で、皆様の前へ顔向けできたらと思っております。


本当に 今日まで、ありがとうございました。
私が退職しても皆さんのお力になれる事が何かございましたら、いつでもご連絡頂けたらと思っております。
皆さんが 心豊かに 毎日を過ごして行ける事を心から願っております。

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