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論理的思考法とは



論理的思考法には、大まかに2パターンある。
「演繹法」と「帰納法」である。

演繹法と帰納法

1つ目は演繹法。
一般的に広く知られている、常識とされているような内容の大前提を、個別の事例に適応して、必然とされる内容を導き出す方法である。

2つ目帰納法。
現実として存在する複数の事実から、普遍的な原則を推測、推定する方法である。

帰納法と演繹法を組み合わせると、現実として存在する複数の事実から、個別の事例における実現可能性の高い事実を推測することができる。

演繹法の欠点

まず、演繹法における思考の穴について。

1つ目は、大前提を当然のこととして省略してしまう場合。
思考している人間が常識と考えるような内容であっても、大前提としている内容が誤っている場合や、相手と大前提として共有する内容が一致していない場合がある。
大前提を明示することで、共有内容の誤りは防げるが、そもそも大前提が誤っていては、導き出される結論が誤っている、という場合も生まれてしまう。

2つ目として、大前提となる部分に論理の飛躍が存在する場合。
1つ1つの前提にある程度の関連性があるとしても、それら全てを結びつけることで飛躍した論理展開になってしまう場合がある。
最初に提示した個別の事例から結論までが正確な大前提をベースにしているか、確認が必要である。

3つ目として、本来組み合わせるべきではない2つの前提を採用してしまう場合。
最初に提示した事例と、導き出したい結論の間には適切な大前提が存在する。しかし、広く知られた大前提の中には矛盾するものが存在する。そのため、矛盾したもののうちどれが一番適した大前提か、取捨選択する必要がある。

帰納法の欠点

1つ目は、サンプリングが不十分である場合。
身近な事例のみの少ないサンプル数で、結論を大きく広げてしまう場合がある。
これによって誤った結論に至ってしまう場合があるため、十分なサンプリングが必要である。

2つ目は、サンプリングの内容が偏っている場合。
サンプルの母集団が特定の集団に偏っている場合、結論も偏ったものになってしまう場合がある。
そのため、あらかじめサンプリングを行う集団に偏りやモレがないか、事前に確認しておく必要がある。


最後に

演繹法と帰納法を事柄に応じて使い分ける必要があるが、知識を蓄えるとどうしても自分の思考の偏りは出てきやすい。
しかし、知識をベースとしていない論理的思考は机上の空論となってしまう。
知識を吸収しながら、論理的思考が展開できるように、改めて自分の思考を俯瞰できるようにしたい。

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