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世界に発信するなら:アート、音楽、文化

音楽を聴くだけでなく、制作状況や評価などの観点から見ると、
近年の世界の「イケてる」はアジアにある気がします。


TikTokを媒体として、経済発展が勢いを見せる東南アジアでは日本の音楽が時を超えて評価されて盛り上がりを見せています。


英語圏にはない日本人の独特なリズムの取り方や、曲調が「イケてる」音楽としてDJが使用する動画などもよく見かけます。
都会的でエモい雰囲気のシティ・ポップは7、80年代ごろに評価されましたが、2010年代から世界的に再評価され、昨年にはグラミー賞受賞者であるザ・ウィークエンドが「Out of Time」という曲で亜蘭智子の「Midnight Pretenders」をサンプリングしたことで話題になりました。



そして、若い世代に絶大な人気を誇る新しい学校のリーダーズも代表曲「オトナブルー」により、平成から続くアイドル的なポップな曲調ではなく、歌謡曲の雰囲気を取り入れています。


こういったアジアの盛り上がりはアートの世界でも見られ、現代アートの中国市場はいずれアメリカをも抜く勢いと言われています。


そんな中、アメリカ/コロラド発のポップ・ロックバンドOneRepublicが数日前にリリースした「RUNAWAY」ではTokyoや香港、ジャカルタなどで撮影した映像がカッコよく映っています。
極め付けはシンガポールのマリーナベイ・サンズのデッキでの演奏です。
こんなところで演奏するのはとても気持ちいいでしょう。

このMVを見ているとやはり欧米から見る「イケてる」の軸がアジアにズレてきているように感じます。
音楽界ではBTSがてっぺんを獲れるようになったり、HIP HOPに陰りが見え始めたことを含め、日本やアジアのエンタメがもっと世界を揺るがす存在になれると期待しています。


ただ、一つだけ懸念しているのが言語の壁です。
日本語は、1億数千人の話者がいますが、ほとんど日本人しか話せない特殊な言語です。
英語圏の人からすれば難易度も高いでしょう。

この壁を乗り越える魅力を発信できれば、いつか日本人もてっぺんを獲ることができるかもしれません。


個人的には、いつまでも浮世絵やキョートが日本の文化の中心と思っていてはこの波に乗れないと思っています。
文化庁が東京から京都に移転したところで言うのも失礼ですが、近年の日本が誇る文化はアニメやアイドルなど都会で盛り上がっているものの中にあると思います。


シティ・ポップが世界的に謎の盛り上がりを見せているように、国内でのイケてるものとは乖離があるはずです。
外国人がよく集まるところにエキゾチックな刺激があるに違いありません。
それは渋谷の交差点やネオンだらけの飲み屋街など、ごちゃごちゃしているようなところにある気がしています。


京都はとても好きですが、観光ではなくエンタメとしての文化価値も大切です。
この不景気で暗い世の中を吹き飛ばしてくれるのがアーティストの使命だと思っています。



音楽評論家の面白い対談があるので、よかったらついでに読んでみてください。
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